“シンガポール・ゲート”においてFIAがフラビオ・ブリアトーレに有罪判決を下す上で重要な証拠を提出したと言われる、ルノーF1チームの第4のメンバー、“証人X”は、現在のチーフレースエンジニア、アラン・パーマンであると、デイリー・メールが報じている。
2008年シンガポールGPにおけるルノーF1の不正事件に関し、先週FIA世界モータースポーツ評議会のヒアリングが行われたが、その直前に“証人X”の存在が浮上した。WMSCが発表した文書には、以下のように記されている。
「ルノーF1はルノーF1チームのもうひとりのメンバー(“証人X”)の存在に言及している。彼は共謀者ではないものの、2008年シンガポールGPの際の謀略については承知していた」
「FIAのアドバイザーが証人Xに事情聴取をした際、彼はブリアトーレ氏が謀略に関与していたことをはっきりと確認した。証人Xは、2008年9月27日土曜の予選直後に行われたミーティングに出席していたからだ。このミーティングにおいて、シモンズ氏はブリアトーレ氏に対して、クラッシュのプランの可能性について述べている」
「証人Xは、ブリアトーレ氏が、クラッシュプランが実行に移される以前にそれについて知っていたことを確認した。ブリアトーレ氏のいるところで、(証人Xは)ネルソン・ピケJrから提案されたこのアイデアをシモンズ氏から聞かされた。(証人Xは)このアイデアに反対した。そしてそれから距離を置こうとした。彼は、クラッシュが発生するまで、計画が実行に移されることを知らなかった」
「ピケ氏の告白、シモンズ氏の返答、(証人Xの)証言などの証拠を受け、ルノーF1は、彼らとブリアトーレ氏は謀略について知っていたはずであるとの結論に達した」
これまでは証人Xの正体は、FIA会長マックス・モズレーおよび少人数の法律顧問しか知らないとされていた。