レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルは、ミハエル・シューマッハーは今のところいい成績を残せてはいないが、これからタイトル争いにおいて重要な存在になる可能性があり、シューマッハーが今まで成し遂げてきたことを考えると、彼は今も自分たちよりずっと上の存在だと語った。
メルセデスGPで3年ぶりにF1に復帰したシューマッハーには多くの期待が集まったが、メルセデスのマシンのパフォーマンスがそれほど高くないこともあり、シューマッハーは期待されたほどの成績は残せていない。3年契約を早期終了し、今季いっぱいで再び引退するのではとの声もある中、同じドイツ出身で、“ベビー・シューミ”と呼ばれたベッテルは、シューマッハーは特別な存在であると述べている。
「彼は最近ドイツ、イギリスなどあらゆるところでかなり批判されているみたいだ」とベッテルはドイツのDer Spiegel誌のインタビューで語っている。
「僕としては、彼はとてもいい仕事をしていると思う。彼は完全にF1から遠ざかっていたわけではないけれど、それでも3年も休んだ後にカムバックするのはものすごく大変なことだ。だけど人にとって不可能でないことであれば、彼ならやれるはずだ」
「マシンもタイヤも変わった。多くのことが彼が慣れていた状態ではなくなっている。(でも)彼の顔を見てボディランゲージを読む限りでは、彼は全く混乱してもいないしパニックを起こしてもいない。彼が今乗っているマシンは最も競争力が高いマシンというわけではない。それに、何が起こっているのか外部から状況を正確に判断するのは難しいものだ。マシンが彼の好みなのかどうかとかね。彼は今年の選手権において重要な役割を果たす存在になれると思うよ。メルセデスは挽回するだろうし、今年強力なレースをするだろう。彼らは何回か勝てると思う」
「最高の結果を出しているとは言えないけれど、それも変わっていくだろう。7度もタイトルを獲っている人間は、特別な存在であるはずだ。彼の代わりになれるなんて考えていない。彼は今もドイツで最も有名なレーシングドライバーだし、彼のおかげでドイツでのF1人気が高まったんだ。それを皆がこんなにすぐに忘れてしまうことはないだろう。いい結果を出せば、ニコ(・ロズベルグ)や僕や他のドライバーたちも有名になれるけれど、それでもミハエルはそういう面では僕らよりずっと上の存在なんだ」