レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルは、ドイツGPでのジェンソン・バトンへのオーバーテイクが規則違反であることをFIAやチームがレース中に知らせてくれれば助かったと語った。
ベッテルは、レース終盤にコース外を使ってバトンを抜いたことで、レース後ペナルティを受け、2位から5位に降格された。その件はすでに過去のものだと考えてはいるが、FIAかチームがその時点でポジションを戻すよう指示してくれればありがたかったと、彼は述べた。
「もう起こってしまったことだ。僕は今ホッケンハイムにいるんじゃない。今はハンガリーにいて、今週末のレースを楽しみにしている」とベッテル。
「でももちろん、できるだけ速くレースディレクターかチームから見解を教えてもらえると助かったね。外部からの考えを知ることができたら助かった。僕としてはあれは問題ないと思っていたから、ああしたんだ。でも結局あれは問題だったわけで、ペナルティを受けることになった」
また、ベッテルは、周回遅れだったルイス・ハミルトンのオーバーテイクを「ばかげた」行為と発言したことを否定した。
ベッテルは首位のフェルナンド・アロンソを僅差で追い、後ろからはバトンがプッシュしてきている状況にいたが、周回遅れのハミルトンが新しいタイヤでの速さを生かしてベッテルをオーバーテイクした。これによって優勝争いが妨げられたとしてベッテルはレース後の記者会見において、「リーダーたちの邪魔をするなんてばかげている」と発言したとFIAのリリースには記されている。
後にハミルトンのオーバーテイクは規則違反ではないと認めたベッテルだが、それでも不必要な行為であることには変わりないと主張している。
「規則を見れば、あれをやるのは許されていることは明らかだ。あれは不必要な行為だと僕は言ったんだ。あの時はフェルナンドを追いかけていたし、ピットストップまであと数周だったから、あれが不利になった。たぶんジェンソンには有利になったんだろうけど、それもレースだ」
「僕は文句を言っているんじゃない。誰であろうと、優勝争いをしているドライバーたちの邪魔をすることはレースの上で不必要だったと言っている」
ベッテルは、自分はハミルトンがばかだとは言ってはいないと述べた。
「『あれは不必要だったと思う』とレース後に言うと、『彼はばかだ』と言ったと書かれる。本当にがっかりだ。僕はおしゃべりして、いくつかの言葉を口に出す。君たちはそれを聞いている。そして時々その過程の中でどういうわけか間違いが起こるんだ」