F1第6戦モナコGPの公式予選は、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがQ3のトップタイムをマークし、伝統のモナコ初ポールを決めた。
モナコのポールポジションを決する予選最後のQ3には、レッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスの各2台とザウバーのセルジオ・ペレス、ウイリアムズのパストール・マルドナドという10台が駒を進めた。
セッションは、マクラーレンのジェンソン・バトンがいきなり1分13秒台のタイムをマークしてトップに立つが、このバトンのタイムをすぐにセバスチャン・ベッテルが更新。1分13秒556を叩き出したベッテルはバトンにコンマ4秒の差をつける。序盤はこの2台にマーク・ウエーバー、フェルナンド・アロンソ、ミハエル・シューマッハー、フェリペ・マッサが続いた。
一方、マクラーレンのルイス・ハミルトンは他の上位勢に遅れてコースイン。そのハミルトンは1回目のアタックをミスしてしまい、残り3分を切ってベッテルを除く9台とともに2回目のアタックに向かった。
しかし、ここでザウバーのペレスがトンネル出口のシケインで大クラッシュを喫して赤旗が降られる。高速のままシケイン手前で挙動を乱したペレスのマシンは、そのままガードレールにヒットするとエスケープゾーン先のウォールに激しく打ちつけられた。
これでセッションは残り2分26秒のところでストップ。クラッシュしたペレスは、その後、慎重にマシンから救出され、そのまま病院へと運ばれた。
ペレスのクラッシュにより、コースの復旧作業などで40分近くQ3は中断するも、現地時間15時35分にセッションは無事再開。ここでは、残る9台すべてのマシンがコースインするものの、上位勢はハミルトンのタイムが伸びないのを見てアタックを中断。結果、ベッテルがそのままトップを守るかたちとなり、ベッテルは自身初となるモナコでのポールを手に入れた。
ハミルトンは最後にワンアタックするも、タイヤを温めきれずに1分15秒台のタイムでマッサの後ろ7番手。代わってシューマッハーが今季ベストの5番グリッドを手に入れている。
なお、深刻なクラッシュに見舞われたザウバーのペレスは、無事が確認されている模様で、現地の情報ではチームのスポークスマンが「意識があり、話をしている」と語っているという。