2012年F1第16戦韓国GPは14日、韓国国際サーキットで55周の決勝レースが行われ、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが今季4勝目を挙げた。13番手スタートの小林可夢偉(ザウバー)はスタート直後に他車と接触し、ペナルティを受けた末にリタイアに終わった。
残り5戦で迎えた韓国GPは、選手権首位のフェルナンド・アロンソ(194ポイント/フェラーリ)と2位のベッテル(190ポイント/レッドブル)によるタイトル争いに注目が集まる中、現地時間15時にドライコンディションのもとレースのスタートが切られた。
スタートでは2番グリッドのベッテルがポールシッターのマーク・ウエーバーを交わしてレースリーダーに浮上。4番グリッドのアロンソもルイス・ハミルトンを交わして3番手に順位を上げ、序盤はベッテル、ウエーバー、アロンソのオーダーでレースが進んだ。しかし、先頭のベッテルは徐々に後続を引き離しにかかると1回目のピットストップ後に6秒のギャップを築き、中盤以降は独走状態に。35周目に2回目のピットストップを難なくこなしたベッテルは、最後も後続に8秒の差をつけ、3戦連続となるトップチェッカーを受けた。
2番手は、ウエーバーとアロンソの争いとなり、中盤はアロンソがウエーバーを2秒弱まで追いつめたが、2回目のピットストップを先に行ったウエーバーが2番手のポジションを死守。逆にアロンソは終盤にかけてペースダウン。後ろを走るチームメイト、フェリペ・マッサの追い上げを受けたが、フェラーリはマッサに離れるようオーダーを発令。結局、2位ウエーバー、3位アロンソ、4位マッサの順でフィニッシュとなった。
一週間前の鈴鹿で3位表彰台を獲得、2戦連続の活躍が期待されたザウバーの可夢偉は、スタート直後にニコ・ロズベルグとジェンソン・バトンと相次いで接触。可夢偉の接触はふたりに両サイドを挟まれ、逃げ場のない状態だったが、スチュワードは可夢偉に非があるとしてドライブスルーペナルティを科した。可夢偉は結局15周でリタイア。バトンとロズベルグもリタイアに終わっている。
このレースの結果、タイトル争いは優勝したベッテルが215ポイントとして、6ポイント差でアロンソ(209ポイント)を逆転。チャンピオン3連覇へ向け視界を開いた。