ザウバーF1チームの代表、ペーター・ザウバーは、オーストラリアGPでの失格によりテクニカルディレクターのジェイムズ・キーを解任するつもりはないと明言した。
開幕戦オーストラリアGPで小林可夢偉が8位、セルジオ・ペレスが7位で完走、ザウバーはダブル入賞を果たしたが、レース後の車検でリヤウイングのアッパーエレメントに違反が見つかり、両者とも失格になった。
その後チームは上訴の意向を表明したものの、29日、上訴を行わない旨の声明を発表した。
違反のウイングを使用した原因は、エレメントの検査プロセスにおいてエラーがあったためであるとチームは説明している。チームにとってポイントを失ったダメージは大きく、キーが責任を問われて解任されるのではとのうわさも出ていた。
次戦マレーシアを前にレースチーム全体がアジアにとどまるなか、ザウバーとキーだけがヒンウィルのファクトリーに戻ったことでうわさが加速していた。しかしペーター・ザウバーは、これをきっぱりと否定した。
「私が受けた痛手はまだまだ癒えそうもない」とザウバーがスイスのBlick紙に対してコメントしたと、F1SAが伝えた。
責任者にはなんらかの処分があるのかと聞かれたザウバーは次のように答えている。
「それについては何も話すつもりはない」
「だが、解任処分はないということは、はっきりさせておきたい」
チームはヒンウィルでリヤウイングのアッパーエレメントを新たに作っており、それを手荷物としてマレーシアに運ぶ予定だということだ。