2016年からFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)へワークス参戦するボルボは、2台のボルボS60 ポールスターTC1を投入し、ドライバーとしてテッド・ビョークとフレデリック・エクブロムを起用する。両ドライバーはボルボS60 ポールスターTC1の開発ドライバーを務めている。
スウェーデン発の自動車メーカーであるボルボは、今年10月に複数年の契約でWTCCへ参戦すると表明。長らく同社のパフォーマンスブランドとしてモータースポーツ活動を担ってきたポールスター・レーシングをバックアップする形でワークス参戦する。
WTCCで使用するボルボS60 ポールスターTC1の開発には2年を費やしており、ビョークとエクブロムに加え、ロバート・ダールグレンが開発に携わっていることが明らかにされていた。
ビョークはポールスター・レーシングから出場したスカンジナビア・ツーリングカー選手権を2013年から3連覇している。もうひとりのエクブロムもスカンジナビア・ツーリングカー選手権で3度チャンピオンを獲得しているほか、2007年にはBMWチームRBMからWTCCへ参戦していた経歴をもつ。
ポールスター・レーシングCEOのクリスチャン・ダールは「テッドとフレデリックは類まれな才能をもつツーリングカードライバーだ。彼らは過去にも我々のチームで素晴らしい結果を残している」とふたりを選出した理由を明かしている。
「両ドライバーはボルボS60 ポールスターTC1の開発に深く携わっている。ふたりとともに、WTCCのトップを目指すことを楽しみにしているよ」
2000年代前半からスポーツカーレースへ参戦し、WTCCがキャリア初の国際レースとなるビョークは「ようやく夢が叶ったんだ。キャリアのなかでここまで興奮したことはない」とコメントしている。
「やる気に満ち溢れているよ。最初からトップ争いに加わるのは難しいのは間違いない。それでもシーズン開幕が待ち遠しいね」
エクブロムも現在WTCCで圧倒的な速さをみせているシトロエンと開幕から互角に戦うのは難しいと認めているが、挑戦する準備は整っていると述べている。
「2012年にポールスターレーシングに加入した時から、WTCCで戦うことを目標にしてきた。チームから世界選手権へ挑むドライバーに選ばれたことを誇りに思う」とエクブロム。
「さまざまな困難に直面するだろうけど、全力で立ち向かうよ。トップチームに追いつくためには、まだまだマシン開発が必要だ。しかし、我々は開幕戦から全力でプッシュしていく」
2016年のWTCC開幕戦は3月20日に開催されるが開催地は未定となっている。