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国内レース他ニュース

投稿日: 2015.04.05 00:00
更新日: 2018.02.17 07:06

ポルシェカレラカップ第1戦 決勝レポート


プレスリリース
ポルシェ カレラカップ ジャパン 2015 – 第1戦 決勝レース レポート
岡山. 天候:くもり 路面:ドライ 気温:20度 路面:24度(スタート時)

 今年15周年を迎えたPCCJ(ポルシェカレラカップジャパン)の2015年シーズン第1戦決勝レースが4月4日(土)、岡山国際サーキット(岡山県)において開催された。

 アウト側グリッドのポールポジションに着けたのは午前中の公式予選で的確なセッティング変更から逆転のトップタイムをマークした#78近藤翼。今年も近藤の好敵手として注目の#15元嶋佑弥はセカンドグリッドにつけた。以下、PCCJ初参戦の#12久保凛太郎、#19永井宏明、ジェントルマンクラスで常に上位につける#9武井真司、今年からオーバーオールでエントリーの#7星野敏というスターティングオーダーだ。

 そのグリッド上では、近藤と元嶋が数メートルの空間を挟み、同じ思いを巡らせていた。「スタートを決めなければ、やられる」。コース幅が比較的狭く、オーバーテイクポイントの少ない岡山国際サーキットでは先行が有利――。そんな鉄則を反芻する間もなく16時35分、シグナルがグリーンに変わり、各パイロットが今年にかけるそれぞれの想いを抱きながらスタートを切った。

 戦略通りにポールポジションからスタートした近藤は逆に想いが強すぎたのか、「ストール気味になってしまった」。近藤は遅れを挽回すべく、イン側方向にラインを取り、ポジション死守を試みる。しかし、元嶋が「完璧ではない」スタートながらも加速に勝り、2台は並んで1コーナーへ。コーナリング中、鼻先は若干、近藤のほうが出ているかにも見えたが、ここを元嶋が制し、接近戦から抜け出す。元嶋は序盤に1秒強のギャップを近藤に対して築くと、この差をコントロール。途中、その距離が若干縮まる場面もあったが、結局そのまま逃げ切った。

「雨も考慮に入れたセッティングから、専有走行時のドライ向けのセッティングに戻しました。(予選で履いた)ユーズドでもいいタイムで走れていましたし、近藤選手との距離を見ながらレースを進められましたね。専有走行ではウェットでもいい走りができていたので、明日は仮に雨でも問題ないです」と2連勝に向け、自信を隠さなかった。一方の近藤はクルマを降りた直後こそ気落ちしていたが、「明日は今日の借りを返したい」と力強くひとこと。3位は久保で、「3番手で1コーナーに入っていった後は、戦前の目標設定どおり、基本的にポジションキープ。レース距離でのタイヤのパフォーマンスの変化もかなり確認できたのは収穫」と堅いレース運びのなかでさらなる浮上のヒントをつかんだようだ。

 ジェントルマンクラスは武井がトップのポジションを維持したままチェッカー。「後続との間隔が少し開きましたので、その点では落ち着いて走ることができました。1勝したし、気が楽になったかな(笑)」と気負いなく、第2戦に臨めそう。同クラス2位は剛覇矢人。「第2戦も2位を目指します」。同3位にはルーキーの内山清士が入り、PCCJデビュー戦表彰台獲得という非凡な走りを披露している。

 オーバーオール、ジェントルマンクラスともに、実績のあるパイロット達に交えてPCCJルーキーが表彰台に上がるという展開となった15年目の開幕戦。明日の第2戦も、シーズン序盤から繰り広げられるであろうエキサイティングなレース展開に期待が高まる。

 PCCJ第2戦は4月5日(日)の9時55分から15周で争われる予定。公式予選のセカンドタイム順で決定されたスターティンググリッドは、本日の初戦から入れ替わり、ポールポジションが元嶋、2番グリッド近藤、である。早くもこの若き2人の闘いから目が離せない。