マクラーレンが2011年のマシン発表会を遅らせたのは、新たな革新的なデバイスを導入するからではないかと、ライバルチームが推測している。
主だったチームのほとんどが、バレンシアで2月1日にスタートする今年最初の合同テストで新車を走らせる見込みとなっているが、マクラーレンは1回目のテストでは昨年型MP4-25に2011年用のパーツをつけたものを走らせ、バレンシアテストが終了した翌日に新車を発表することを決めた。
エンジニアリングディレクターのパディ・ロウは、新車発表が遅いのは以前からの計画どおりであると述べた。
「最初のテストの後に新車発表を行うというのは、以前からの計画だった」とロウは、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのインタビュー企画において語っている。
「理由のひとつは、新しいタイヤについて理解するとともに、新車を熟知した確実な基準にするため、最初のテストを利用したいということだった。それにより、新車のプログラムにより多くの時間をかけることができた」
「以前からそういう計画だった。レースへの準備を全体的に整えるには、このプランが最適であると考えた」
「(最初のテストで走らせるのは)どちらかといえば2010年の標準のシャシーだ。それに多数の開発パーツをつけるが、実際の2011年のパッケージのエレメントといえるものではない」
ルノーのチームプリンシパル、エリック・ブーリエは、マクラーレンは、昨年のFダクトのような革新的なデバイスを持ち込むために、新車発表を遅らせたのかもしれないと考えている。
「他人は理由を知りようがない。明らかにおかしな決断だ。戦略的な決断なのだろう」
「去年彼らがやったような、非常に奇妙な新しいシステムを持ち込もうとしているのかもしれない。そのシステムを作るのに少し時間が必要なんじゃないのかな」
マクラーレンのチームプリンシパルであるマーティン・ウィットマーシュは、MP4-26に新たなデバイスを導入するという発言を再び行った。
「2011年には新たなレギュレーションが導入される。MP4-26はそれに従った上で、新ルールによってもたらされるチャンスに対応した新たなデザインを取り入れる」と彼はF1公式サイトにコメントしている。
「いくつか新たなエレメントは導入されるが、お分かりのとおり、今の段階でそれについて詳しく述べるつもりはない」
新車発表を遅らせることで、ライバルチームがマクラーレンの新たなデバイスを見るのが遅くなり、コピーしづらくなることを狙っているとの推測もなされている。