FIAはメルセデスのタイヤテストの問題をFIA国際法廷に委ねることを発表した。フェラーリのテストに関しては違法性はないと判断された。
スペインGP後、メルセデスは2013年型マシンで1000kmにおよぶピレリタイヤテストを行った。これがモナコで明らかになり、今季型でのテストは規則違反であるとして、レッドブルとフェラーリから抗議が提出され、FIAが調査を開始した。
フェラーリも今年ピレリタイヤのテストを行っているがその際には2011年型マシンを使用しており、これは規則違反ではないとみられていた。
FIAは5月31日、メルセデス同様フェラーリのタイヤテストに関しても調査していることを明らかにしたが、5日、声明を発表、フェラーリのテストは違反ではないとの結論が出たと表明した。
一方メルセデスに関しては規則違反の可能性があるとしてこの問題をFIA国際法廷に委ねることが発表された。
FIAの声明文は以下のとおり。
「モナコグランプリのスチュワードは、FIAに対する報告書の中で、2013年5月15~17日にバルセロナにおいてチーム・メルセデスAMGペトロナスF1が参加しピレリによって行われたタイヤテストセッションに関する問題を提起した[1]」
「FIAはこの件に関し、ピレリとチーム・メルセデスAMGペトロナスF1からの説明を求めた」
「FIAはスクーデリア・フェラーリ・チームに対しても質問を行った。同チームは2013年4月23~24日にバルセロナでピレリとのタイヤテストに参加している」
「FIAは他のすべてのF1チームに対し、2013年シーズン中にピレリが行ったすべてのテストに関して有する情報をFIAに提出するよう求めた」
「すべての回答を踏まえ、この調査において集められた情報を考慮した結果、FIAの訴追担当として、FIA会長は以下のように決定した」
「●スクーデリア・フェラーリ・チームの件は終了とする。同チームが2013年4月23~24日にバルセロナでピレリが主催したタイヤテストに参加し、ここで2011年型マシンを使用したことは、FIAの規則に違反するものとは認めらない」
「●2013年5月15~17日にバルセロナにおいてピレリとチーム・メルセデスAMGペトロナスF1が行ったタイヤテストセッションの件は、FIA国際法廷に持ち込む。調査の結果、このテストの状況はFIAの規則において違反となる可能性があるためである」
「FIA国際法廷は、FIAの司法および規律に基づいて決定を下すことが求められる」
「[1] モナコグランプリの際にレッドブル・レーシングとスクーデリア・フェラーリ・チームがメルセデスAMGペトロナスF1に対し、同チームがバルセロナでのテストに参加した(2013年5月15~17日)件に関して抗議を行い、その後、スチュワードが報告を行った」