AUTO GP第7戦ドニントンパークのレース1で痛恨のリタイアを喫した佐藤公哉(ユーロノバ)は、追い上げを急ぐあまり、かなり無理をしている感じがあったと振り返った。
予選6番手の佐藤は、レース1のスタートでひとつポジションを落とすが、早めのピット戦略と快調なペースを武器に上位のマシンを追い上げていた。しかし、ライバルと争っていた18周目にコースオフを喫しリタイア。佐藤は、最後尾スタートとなったレース2で5位に入るも、レース1のリタイアが響き、ランキング首位の座を明け渡してしまった。
「今週末、レースディスタンスにおいてのクルマの調子はすごく良かったと思う」と佐藤はコメントしている。
「実際に決勝レース1では、ファステストラップも取れた。決勝レース1のスタートは、ホイールスピンが多すぎて順位を落とした。それでも早めにタイヤ交換義務を消化して前後のラップで攻めれば順位を取り戻せると予想し、実際にそれを行ってなんなく成功した」
「ピットストップ後のペースが速いのは、自分でも分かっていた。ただ、先を急がなくてはという状況だったので、かなり無理している感じはあった。タイヤ交換直後のカンパーナとビソイユを立て続けに抜くまでは良かったが、彼らとの競り合いの中で汚れた路面を走った影響もあったのかもしれないが、18周目の中速コーナーでコントロールを失い、グラベルベッドに捕まってコース復帰は叶わなかった」
佐藤は、レース2で前を走るライバルのギレッリに迫ったが、自身の傷口をこれ以上広げるようなことはできなかったという。
「最後尾スタートとなった決勝レース2は、ひとつでも順位を上げるため臨機応変に対応する作戦だった。スタートも決して良くはなく、それでも早めのタイヤ交換義務の消化で、ライバルのギレッリにすぐ追いつけた。ただ、ペースが遅くなっても絶対に前へは行かせないという走りに相手が徹していたので、抜くに抜けなかった。こちらもこれ以上は傷口を広げられないので、悔しいがそのままの順位でも仕方ないと腹を決めた」
佐藤のタイトル獲得が懸かる今シーズン最終戦は、10月5〜6日にチェコのブルノ・サーキットで行われる。