シーズン後半の巻き返しに向け、ルノーがイギリス・エンストンにある風洞のアップグレードを行ったと、The F1 Timesが伝えている。
ルノーは今月、風洞のスケールモデルをアップさせるために、12日間にわたって施設を停止している。このアップグレードによって、それまで50パーセントだったスケールモデルが60パーセントのものに向上し、チームは開発精度のアップに期待を高めている。
テクニカルディレクターのジェイムズ・アリソンは、スケールモデルの10パーセントアップが、数字の上でそれほど大きな印象を与えないが、今日の縮小モデルはフルサイズのモデルと同じくらい複雑で、高価だと主張。さらに彼は、スケールモデルのアップに対応するため、トンネル設備や測定システムにもアップグレードを施したと語っている。
「スケールモデルに加え、トンネル基盤の拡張も必要だった」とアリソン。「スケールモデルとホイールが新設計に対応するよう、マウントシステムの変更も行わなければならなかったし、より高い負荷に対応できるように新たな電子測定システムを開発しなければならなかった」
アリソンは、このアップグレードによって各部が20パーセント延長され、表面積が44パーセント拡大したと説明。最大の懸念事項であった施設の停止についても、投資に見合うダウンフォースの獲得に成功したと述べ、他の開発プログラムにも影響を及ぼすことはなかったと自信をみせた。