ルノーは12日、2014年から10年ぶりにF3エンジンを開発し、F3ヨーロッパ選手権にシグネチャとともに参戦すると発表した。
ルノーは2004年までF3にエンジンを供給。その後はF3へのエンジン供給は行ってこなかったが、今回10年ぶりにエンジン供給を再開、新エンジンはルノー・スポール・テクノロジーと、フランスのオレカがパートナーシップを組み製作されるという。オレカは1979年にルノーエンジンを使用し、アラン・プロストと組みフランスF3を制覇している。
「F3はシングルシーターレースの中でも、非常に重要な位置を占めてきた。FIAが2014年に向けてリニューアルするということが、我々の復帰に向けた動機付けとなった」と語るのは、ルノー・スポールのモータースポーツ・テクノロジー・ダイレクターのアーノルド・ブーランジェ。
「オレカとのパートナーシップは過去の栄光を思い出させるが、我々はともに将来に向けて大きな野心を抱いている。我々はフォーミュラ・ルノー1.6シリーズ、2.0シリーズ、3.5シリーズと、F1に繋がる効果的なピラミッドを用意している。F3への関与は、我々がその間を埋めるものだ」
ルノーのF3復帰にあわせ、F3界のもうひとつのビッグネームと言えるシグネチャがF3に復帰することになった。シグネチャはルノーエンジンを使用し、1999年にはブノワ・トレルイエがF3ポーGPを制覇。ニコラス・ラピエールやファビオ・カルボーンなどを擁し、ルノーエンジン活動停止後も、ロメイン・グロージャンやエドアルド・モルタラ、マルコ・ウィットマンなどがチームで戦った。
シグネチャはF3での活動の後は、スポーツカーレースに転じシグナテックとして活動。2012年はルノーとケータハムの傘下で、シグナテック・アルピーヌとしてELMS、ル・マン24時間を戦っていた。
ヨーロッパ、日本でレースが開催されているF3のエンジンについては、2013年に向けて直噴エンジンに規定が変更される予定となっていたが、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、スリーボンド-ニッサンが主に供給するヨーロッパでは1年後倒しに。全日本F3ではトヨタ-トムス、ホンダ、戸田レーシングがエンジンを製作。ヨーロッパに先駆けてレースが行われた。