ピレリは、グランプリの金曜フリープラクティスでルーキードライバーを走らせるチームには追加のタイヤを提供するというプランを推し進めていたが、この計画は実現に至らず、代わりにフリープラクティス用に全チームに追加のタイヤ1セットが配られることになった。
フォース・インディアは、ルーキードライバーをFP1で走らせるチームには耐久性の高いタイヤ1セットを追加で配給されるというアイデアを提示していた。これによりFP1の終盤までほとんど誰も走行しないという状況が改善されるとして、この案をスペインGPから実現に移すべく検討されていた。
しかし結局この提案に関して全チームからの同意が得られなかったということだ。F1レースに出場したことはないが経験豊かなテストドライバーを起用しているチームもあり、「ルーキードライバー」の定義を正確に定めるのが難しいというのが、その理由のひとつだった。
しかしピレリは金曜フリープラクティスで観客に対してより多くの走行を見せるため、スペインGPの金曜、全チームに対して耐久性の高いプロトタイプコンパウンドを提供することを決めた。
「現在のレギュレーションで許されているとおり、フリープラクティスにプロトタイプのハードコンパウンドタイヤ1セットを追加で提供する。それによってセッションを通して全車が走行することを期待している」とピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは説明している。
「全チームに、特にルーキードライバーたちに最初からできるだけ多く走行してほしい。ファンにたくさんの走行を見せたいのだ」
このプロトタイプタイヤにはカラーマーキングはなされないということだ。