TOCHIGI Le Beausset Motorsports

F3
http://www.lebeausset-motorsports.com

2戦ともスタートでトップに立つが……
逆転王座ならずも、ランキング2位獲得!

全日本F3選手権第14・15戦
10月11~12日
富士スピードウエイ
4.563km

『とちぎル・ボーセ モータースポーツ』が挑む、全日本F3選手権の第7ラウンド、第14戦と第15戦が、富士スピードウェイ(静岡県)を舞台に、10月11~12日に開催された。いよいよこれが今季ラストステージ。現在ランキング2位の久保凛太郎と、トップとの差は9ポイントで、これは小さくもあり、大きくもある戦い。逆転の可能性を残した最終ラウンドへ臨んだ。

予選 10月11日(土)
天候/曇り コース状況/ドライ

 今回は金曜日にのみ1時間ずつ2回の専有走行が行われ、1回目は低い温度とまだ路面ができ上がっていないことも相まって、全体的にタイムは低調で久保も1分39秒565をベストとするに留まったが、併催レースの世界耐久選手権(WEC)のマシン走行後のタイヤラバーが路面にのってくると、その走行後となった2回目には37秒970にまで短縮。チーム、ドライバーともども確かな手応えを得て、土曜日の予選に挑むことになった。

 その予選の1回目。低い気温と路面温度のコンディション、また、10分間という短時間での予選において、ベストタイミングでタイヤグリップを得るため、ウォームアップを3周に渡り十分に行った後にタイムアタック。狙い通り4周目にベストタイムとなる37秒740をマークし、トップとコンマ05秒差での2番手を獲得する。

 10分のインターバル後すぐに行われる2回目の予選へと向かうと、コースインと同時にタイヤからバイブレーションが発生。前戦菅生でも起きたタイヤトラブルに悩まされる中、アタックを続け、それでも最終アタックで37秒943を絞り出し、2列目3番手のポジションを獲得。それぞれトップを狙える位置から決勝に臨むこととなった。

決勝1 10月11日(土)
天候/曇り コース状況/ドライ

 ポールポジションはいずれもランキングトップのドライバーが奪ったことで、差は11ポイントに広がり、久保のチャンピオン獲得は、優勝し、なおかつランキングトップのドライバーが3位以下となることだっただけに、条件はかなり厳しくなったが、チームともども諦めず、とにかく全力を尽くそうと挑んだ。

 21周で争われる、土曜日の決勝レース第14戦では、その思いがスタート直後に現れていた。トップが大きく順位を落としたのとは対照的に、絶妙のスタートでトップに躍り出る。富士の特徴である長いストレートは、スリップストリームを利用してのオーバーテイクが可能であり、後ろにつけたマシンのチャンスが多く訪れる。

 久保も2周はトップを死守したものの、3周目には、後続にうまくスリップストリームを利用され2番手に、翌周には、圧倒的にストレートスピードで優る、追い上げてきたランキングトップのドライバーにスリップストリームを利用され3番手となるも、その後はしっかりポジションを守りきり、3位表彰台に上がることとなった。

決勝2 10月12日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ

 決勝レース第15戦は日曜日の早朝8時からのスタートで、15周で争われた。気温は13度、路面温度は16度と極めて低いこともあり、フォーメイションラップでは普段以上に入念なウォームアップが行われた。ここでも久保は絶妙のスタートを決め、さらに1コーナーでは大胆な大外刈りを決めてトップに浮上する。

 しばらくは後続を等間隔で抑え続け、そのまま逃げ続けることが期待された。だが、ここ富士は長いストレートで強烈にスリップストリームが効くコース。2番手につけるチャンピオンのストレートスピードは第14戦同様、圧倒的に速く、8周目に2番手に。その攻防の間に後続も迫り、競い合いながら中盤はトップを時に上回るペースで周回し、望みをつないでいた13周目。1コーナーをオーバースピードでオーバーランする後続車を尻目に、クロスラインで巧みに前を死守し、続く高速コーナーへのアプローチに向かうと、斜め後ろからその後続車が追突。タイヤがパンクし、マシンはコントロールを失いクラッシュパッドに。マシン後部にダメージを追い、その場で無念のリタイヤを喫することとなった。

 最終のランキングは2位を獲得。経験豊富なドライバーのひしめくF3において、ルーキーとしては十分胸を張れる結果である。1年間の集大成とすることはできなかったものの、今年学んだことを今後に活かしてくれることを期待したい。

チーム監督 坪松唯夫
「事前テストを行い万全の状態でサーキット入り出来た。金曜日の練習走行では不安定な部分が残りながらもシリーズを争う選手と遜色のないタイムを出せていたので、久保も自信を持って予選に臨めたのではないだろうか。予選2回目には菅生に続くタイヤトラブルが発生してしまい満足なアタックが出来なかったが上位のグリットを確保出来た。最終戦では後続車両の無謀で無意味な後方からの接触でレースを終えてしまったことが残念でならない。シリーズタイトルこそ獲得出来なかったが、当初、今シーズンの目標はスポット参戦の中でドライバーに経験を積ませ今後に生かそうと考えていたが、全戦に参加出来たことでチーム全体が活気づいた。最後までタイトル争いを行い充実したシーズンを戦う為、ご尽力頂いた方々に感謝致します。ありがとうございました。」

Driver 久保凛太郎
予選でWポールを奪われ、限りなく王座獲得の可能性は低くなったので、決勝にはとにかくベストを尽くすことに気持ちを切り替えて臨みました。2戦ともにスタートでトップに立てたのは良かったのですが、ペースが上げることができませんでした。それでも最後のレースは抜かれた後もペースは悪くなくて、離される一方ではなかったのですが。後続車両にスリップストリームにつかれて、以前の僕だったら相手のブレーキに合わせて僕もブレーキを踏んで、ガチャンなんてことになっていたのを回避できたし、逆転も許さなかったので、ここから追い上げ、今までの自分との違いを見せようと思った矢先に追突されてしまい、何かやり切れない終わり方となってしまいました。それでもランキングでは2位になれたので、1年間応援してくれた皆さんには、心から感謝したいと思います。ありがとうございました。

本日のレースクイーン

直井寧音なおいねお
2025年 / スーパーGT
SHADE GIRLS 2025
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円