ヴァージン・レーシングは、VR-01の燃料タンクの容量が小さすぎて、レースによっては完走を果たせない可能性があることがわかり、より大きなタンクを搭載することを決定した。これに対応した新たなマシンは、ヨーロッパラウンドの序盤に登場する予定だという。
2010年にF1にデビューしたヴァージンは、マシンを完全にCFDでデザインすることを明らかにして大きな注目を集めた。しかし、開幕戦バーレーンGPを終えた後、このVR-01の燃料タンクには、一部のレースにおいてはレースディスタンスを走り切るために必要な燃料を入れられるだけのキャパシティーがないことがはっきりした。
テクニカルボスのニック・ワースは、現在の燃料タンクのサイズは“ぎりぎり”であると認めており、BBCは、レースを走り切るには13リッター容量が足りないと報じている。新しいマシンはスペインGPより前には用意ができないということで、そのためにティモ・グロックとルーカス・ディ・グラッシは、オーストラリア、マレーシア、中国では、チェッカーを受けるためにレース終盤にはペースを落として走らざるをえない可能性がある。
「我々は最近FIAに対し、信頼性の理由で、燃料タンクのサイズ変更に関する許可を求める申請を行った。幸い、FIAから許可が出た」とワース。
「シーズン前のテストとデビューレースのバーレーンで、燃料タンクの容量がぎりぎりであり、これを解決しなければ、ある状況においては燃料供給に問題が出る可能性があることがわかった」
「2009年6月にタンクのデザインは完了しており、その時点で容量はさまざまなファクターによって決定されていたが、そのうちのいくつかがその後変更になり、それに従ってタンク容量を増やす必要が出てきた」
「この変更を許可してくれたFIAに感謝する。ヨーロッパシーズンの序盤には変更を導入できる見込みだ」
FIAは全チームに、ヴァージンが信頼性の理由でシャシーデザインを変更する必要が発生し、これを許可したと通知した。