ピレリ、インドグランプリにミディアムとソフトを選択
2013年10月22日、ミラノ

2011年からFormula Oneカレンダーに加わったインドは、大きな高低差と多彩なコーナーを特徴とし、特に高い気温条件も相まって、タイヤが酷使される見応えある開催地となっています。ブッダサーキット用として、過去2年間、ハードとソフトコンパウンドが選択されましたが、今年ピレリは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤとP Zeroイエロー・ソフトタイヤを選択しました。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「我々は、今年のインドグランプリにP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤで臨むことにしました。これはブッダサーキット用として最適な組み合わせであり、レースがより接戦になると思います。ハードとソフトを持ち込んだ過去2年間は、やや保守的だったかもしれませんので、今年は、より軟らかいタイヤで、少しアグレッシブな選択をしました。その結果、前レースの日本グランプリと同様、両コンパウンド間に大きな性能差は見られないと思います。日本では戦略によって大きな差が生じましたが、インドでも同じことが言えるでしょう。昨年は1ストップのレースでしたが、今年は2ストップを予測しています。このため、ドライバーやチームにとって、より多くのポジションアップの機会が提供されると思います。高低差と多彩なコーナーのため、インドはタイヤに大きな負荷を課します。あらゆる方向からの入力があるため、ここインドでもタイヤマネージメントが重要であることが示されるでしょう。例年通り、非常に暑くなると思われるため、熱によるデグラデーションも増大します。このレースでチャンピオンシップが決定する可能性も高いため、我々のタイヤ選択がクオリティの高い記憶に残るレースに貢献できることを望んでいます」

ピレリ・ブランド・アンバサダー
ジャン・アレジのコメント:
「インドについて語る前に、非常に見応えがあった日本グランプリを振ってみると、戦略が差を生むことを示したレースだったと思いますし、驚くべきことは、多様な戦略が用いられながらも非常に僅差の結果となったことです。見る者を惹きつけるレースの緊張感と光景は素晴らしいものでした。さて、インドについて、私自身はここでのレース経験はありませんが、ドライバーたちからはポジティブなコメントを聞いています。インドは、スポーツとビジネスについて巨大なポテンシャルがありますので、インドのような地域でグランプリを行うことは非常に重要だと思います。ドライバーたちは、マシンのドライビングはさることながらFormula Oneへの大衆の関心を喚起する大使としての責任も担っています。この大使としての役割は、既に長年に渡ってFormula Oneが開催されているモンツァのような場所よりも、むしろインドのような地域でより重要になります。インドでは、特にクリケットが熱狂的なスポーツですが、もしもFormula Oneがそれに続くようなスポーツになれば素晴らしいですね」

サーキットから見たタイヤ:
インドのサーキットで最もチャレンジングなエリアのひとつは、ターン10と11で構成されるコンプレックスで、ほぼひとつのコーナーのように連続しています。タイヤは、約7秒間に渡って高い横方向の荷重に耐えなければなりません。ここでは左フロントタイヤが最も酷使され、レーシングラインをキープするために最大限のグリップが必要となるコーナー出口では、4Gに達する加速Gに晒されます。

ターン4は、もうひとつの重要なエリアです。ここでは、マシンは、わずか140mの間に320km/hから90km/hまで減速します。タイヤには3.6Gの減速Gが課せられますが、タイヤは、ブレーキングエリアを通してスタビリティーとプレシジョンを維持しなければなりません。

インドには、シーズン中でも指折りの1kmを超える長いストレートが存在します。タイヤは、フルスピードで1秒間に約50回転し、ストレートエンドまでにトレッドの温度は100°Cを超えます。

テクニカルノート:
インドのピットレーンは、Formula Oneカレンダー中でも最長の部類に入る約600mの長さです。タイヤ交換時に比較的大きなタイムロスが生じるため、レース戦略構築時の重要な要素となります。

インドの路面は全体的にそれほど粗くありません。しかし、2年前に完成したばかりなので、アスファルトの改善は進行中です。時間の経過とともに、路面上のビチューメンが一掃され、アスファルトを構成する石が露出するため、新しいアスファルトは徐々に粗くなっていきます。このため、タイヤの摩耗に影響を及ぼします。

ハードとソフトコンパウンドが使用された昨年のレースでは、完走した全ドライバーが30周前後で1回のみのピットストップを行いました。ソフトコンパウンドでスタートし、ハードコンパウンドでフィニッシュする戦略が主流となりました。グリッド後方では、逆の戦略でアドバンテージを得た1〜2名のドライバーも見られました。

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