全日本F3選手権第8戦は富士スピードウェイで21周の決勝レースが行われ、マーカス・エリクソン(PETRONAS TOM'S F308)がポール・トゥ・ウインを飾った。2位には井口卓人(PETRONAS TOM'S F308)、3位に国本雄資(PETRONAS TOM'S F308)が入り、トムスが富士を完全制圧する結果となった。
ピットウォークの頃から降り出した雨により、路面はウエットコンディション。開幕戦の時のようなコンディションとなった。迎えたスタートでは、ポールポジションのエリクソンがトップを守り1コーナーへ。3番手から井口がジャンプアップ、2番手で続く。フロントロウ2番手スタートの国本は、1コーナーでケイ・コッツォリーノ(TODA FIGHTEX)と接触! 国本はスピン、コッツォリーノはピットインし、後退してしまう。久保田克昭(ハナシマレーシング F306)もコカコーラコーナーでスピンするなど、波乱の幕開けとなった。
翌周、今度はNクラスの首位争いも混乱する。トップを争っていたアレキサンドレ・インペラトーリ(ACHIEVEMENT by KCMG)と関口雄飛(EBBRO AIM F307)が競っている間隙をついてアウトから2台をかわそうとした山本尚貴(HFDP)に関口が接触! 山本はスピン、関口は左フロントを壊し、リタイヤとなってしまう。
その後レースは膠着状態となるが、後方から激しく追い上げをみせてきたのがスタート直後にスピンした国本。Nクラスのマシンをかきわけるように順位を上げ、12周目には3番手を走っていた安田裕信(ThreeBond)の3秒後方へ。さらに、14周目には粘る安田を下して3番手に浮上してみせた。
一方でジワジワと首位のエリクソンと2番手の差が縮まり始め、15周目にはテール・トゥ・ノーズに。しかし、エリクソンはポジションを守り抜き、そのままの順位でフィニッシュ。エリクソン、井口、国本とまたもトムス3台が表彰台を独占する結果となった。
Nクラスは、トップに立った佐藤公哉(NDDP EBBRO)にインペラトーリが仕掛けるが、インペラトーリは足回りにトラブルを抱え後退。代わってチームメイトの千代勝正(NDDP EBBRO)が浮上、NDDP EBBROの嬉しいワン・ツーフィニッシュとなった。3位にはスピンから怒濤の追い上げをみせた山本が入っている。
