10日、2010年のスーパーGTに参戦する「EPSON NAKAJIMA RACING」が東京・青山のホンダ本社で記者発表を行い、今季の参戦体制と新型HSV-010 GTのニューカラーリングを披露した。
昨シーズンはチームランキング15位と近年になく不本意な成績に終わり、中嶋悟総監督も「去年は大底。寂しいシーズンだった」と振り返る。
しかし今オフのテストについては、「ダンロップとともにマシンとタイヤのマッチングといった目的を掲げテストに取り組んできた。非常に安定感のあるラップタイムを刻めつつあり、昨年にも増して力強さを感じている」とその感触を実感。「万全の状態で開幕を迎えられる」と今シーズンの巻き返しに大きな期待と自信を覗かせた。
その要因のひとつに、ベテラン道上龍を迎え入れた新たなドライバーラインナップをチームは挙げている。中嶋総監督は「NSX時代からホンダのマシンを最も知っている」と道上の加入を手放しで歓迎し、「新しいマシンとタイヤの開発に大きな貢献を果たしてくれている」とその成果も強調。09シーズンに引き続き起用となる中山友貴についても「昨シーズンを通して進歩をみせてくれた」とその理由を語った。
こうした彼らの思いは応募総数およそ600点というカラーリングコンテストの最優秀作品にも反映されることとなったようだ。今年で3年目を迎えた一般公募のカラーリング採用を見事射止めた福岡県の林田厳(はやしだ げん)さんは、「これまでの、流れをイメージしたカラーリングを一新するつもりで描いた」というコンセプトをもとに、エプソンのプリンターがもつインクジェットの正確さをイメージした“ドット”を鮮やかな七色で再現、ピラー部分に配した。さらに、「昔はマシンを軽くするのに穴を開けていた」とのイメージを語った中嶋総監督の言葉どおり軽量化の意味も込められているという。まさに今シーズンの復活を誓うチームの思いが表われるマシンとなったのだ。
発表会ではチームに華を添えるレースクイーンのふたり、山田美菜子さんと丸山えりさんもお披露目され、チーム一丸を誓いつつ集合写真に収まった。
※この新しいカラーリングをまとったHSV-010 GTは、EPSON NAKAJIMA RACINGのホームページ(http://www.epson.jp/sponsor/nakajima)で新たにペーパークラフトがダウンロードできる予定。また新しい試みとしてフォトコンテストが実施され、そこで優秀作品に選ばれればサイトのトップ写真を飾れることになるという。