スーパーGT300クラスに参戦する初音ミク Studie GLAD BMW Z4が、第3戦富士の後からマシンの大幅改良を実施、第5戦SUGOを前に20日、富士スピードウェイでシェイクダウンした。
昨年の第6戦鈴鹿からスーパーGTに登場、BMW Z4というマシン、そしてカラーリングで大いに注目を集めた初音ミク Studie GLAD BMW Z4。今回、第4戦セパンをスキップしてチームではマシンの大改良に着手したという。
チームと広報ブログ(http://ameblo.jp/stgt/)によれば、今回の改良はまずエンジンをこれまでのS62/B50型5リッターV8エンジンから、アメリカン・ル・マン・シリーズに参戦するBMW M3用のP65エンジンに換装。「これまでの5リッターエンジンは低回転トルク型でしたが、今日のGTマシンの中ではなかなかパワー的にも厳しい状況でした。ニューエンジンはベースとなるエンジンのピークパワーこそあまり変わりはありませんが、ALMSでも今年より参戦しているエンジンですので十分にレーシングエンジンとしてのポテンシャルを持っていると思います」とはチームの星名功一代表。
さらに、これまでHパターンだったミッションをヒューランド製シーケンシャルに変更し、ミッション搭載位置をリヤに変更しALMSのM3同様トランスアクスル化。重量配分の改善やギヤレシオの選択幅も広がったという。加えて、サスペンションの変更やタイヤサイズの拡大を実施、フェンダー形状まで変更したという。これまでは若干“腰高”に見えていた車高が下がり、全体では30kgもの軽量化も果たしたとのことだ。
「ほぼ新車に近いほど大幅な改良」を施された初音ミク Studie GLAD BMW Z4は、20日に富士スピードウェイでシェイクダウンを実施。「各部の動作確認を中心に走行しました。大きなトラブルもなく、ストレートスピード、エンジンレスポンス、旋回性能どれをとっても大きく進化ことは間違いありません」と手応えを得た様子だ。
一気にパフォーマンスが上がってきそうな初音ミク Studie GLAD BMW Z4だが、星名代表はSUGO戦に向けては「新車に近い状態ですから、まずは完走。そして、続く鈴鹿、富士に向けてのデータ収集がより多くできればと思っています。それをもとに鈴鹿でさらなる改良をし、ホームコースである富士に照準を合わせられたらと思っています」と意気込みを語ってくれた。
なお、注目のカラーリングも変更されているとのことだが、こちらはSUGO戦までの『お楽しみ』のようだ。
