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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.11.18 00:00
更新日: 2018.02.16 06:09

初音ミクBMW、JAFGPで今季を最高の形で終える


2011 AUTOBACS SUPERGT
JAF GP-­‐FUJISPRINTCUP

GSR & Studie with Team UKYO
#4 DRIVER 谷口信輝 番場琢

初音ミク グッドスマイル BMW
第1レース・第2レース共に1位を獲得

 昨年に続き開催されたJAF Grand Prix 富士スプリントカップ2011は、SUPER GT・Formula NIPPONの併催。今回のスプリントカップでは、 それぞれのドライバーが第1レース、第2レースと分かれて各22周(約100km)のスプリントレースを走る。短いレース距離のため、予選順位のグリッドが重要になる。さらには、スタート方式がスタンディングスタート というのも、このレースならではのルールである。

 4号車『初音ミク グッドスマイルBMW』は、第1レース谷口、第2レース番場がそれぞれステアリングを握る。

11月11日(金) 第1レース予選
 富士スピードウェイは雨模様、気温12度、路面温度13度と厚手のコートが必要な寒さ。翌日土曜日に行われる第1レースの予選からスタートする。ドライバーは谷口信輝選手。ウェット宣言、ライトオンで予定通り13時50分から20分間のアタック開始。早々から1'55.836で2番手につける。一方、11号車が1'55.652の1番手でターゲットタイムとなる。続いて33号車が1'55.765で2番手に浮上し普段のライバル同士であるこの3台の争いに絞られてきた。 

 その後、1'54台の攻防が続く中、11号車が53秒台に入り依然トップで2番手は33号車。そして、アタック時間最後の最後で谷口選手は1'53.857をマーク。1番手11号車の1'53.719にコンマ1秒及ばずも2番手に浮上しフロントローを獲得した。

11月12日(土) 第2レース予選
 本来は、第1レースと同日に行われる予定であった第2レース予選は、激しい雨となってしまったため、12日(土)の7時50分からとなった。12日は打って変わり晴天となった中、15分の予選がスタート。しかし、路面はまだ乾いておらずウェット宣言でのアタック開始となる。 

 第2レースのドライバーである番場琢選手がステアリングを握る。アタック時間最後には路面が乾くことを見越してアタックをするも、思うように乾かない状態。ようやく最後のラップで若干乾いたラインを利用し1'57.324をマークするも他のレインタイヤを装着したマシンには及ばず12番手に留まった。

11月12日(土)第1レース決勝(22Laps)
 晴天からやや曇りがちなサーキット。予定通り第1レースの決勝(22ラップ・100km)を迎える。 気温17度、路面温度20度。フォーメーションラップを終え2番グリッドに付けた#4『初音ミク グッドスマイル BMW』

 シグナルがレッドからブラックアウトと同時に好スタートを切った谷口選手は、1コーナー進入前で11号車フェラーリをパスしオープニングラップ早々にトップに浮上。その後、2ラップ目からも常にトップをキープ。ペースの衰えを見せず果敢に周回を重ね後続との差を約7秒まで引き離す。周回を重ねる中、15ラップ以降から徐々にペースが落ちてくる。路面上のラバーグリップが無くタイヤに掛かかる負担が大きいようだ。

 次第に2番手の33号車が迫ってくるも、トップをキープ。そして迎えた最終ラップの最終コーナーでついに33号車にパスされてしまう。しかし、最終コーナーの立ち上がりからポルシェのスリップにピタリと付け、ゴール直前で再度33号車をかわしギリギリの0.092秒差でトップチェッカーを受け、第1レースを見事に優勝で飾った。

11月13日(日)第2レース決勝(22Laps)
 日曜日も朝から晴天。第2レースの決勝(22ラップ・100km)も予定通りのスタートを迎える。気温20度、路面温度26度。フォーメーションを終えた番場選手は12番グリッドから闘志を燃やす。 

 シグナルが変わり好スタートを切った番場選手は、ストレートから1コーナーにかけて4台のマシンをパス。しかし、オープニングから中盤では接近戦の様相を呈している。番場選手は果敢にプッシュしオープニングラップを9番手で通過。2ラップ以降着実に順位を上げ8番手、3ラップで6番手、4ラップ目には一気に3番手までジャンプアップ。

 5ラップ目には43号車をパスし2番手に浮上と当時に1'44.840のファステストラップも叩き出す。 残すは前を行く11号車のみだ。そして、ついに7ラップ目の1コーナーで11号車を捉えトップに立った。ここからは常にトップをキープ。次第に2番手の33号車が迫ってくるも、トップをキープ。 

 後半に差し掛かり第1レース同様に後続は33号車。一瞬、第1レース最後の状況が頭を過ぎる。しかし、後続に約5秒のギャップを保ちながら順調な走りを見せ、最終ラップを迎えそのままトップでチェッカーを受けた。スタートから11台をパスし見事な優勝を飾った。 

 第1レース、第2レースを共に優勝で飾り、総合優勝を獲得。最高の形で今季の全日程を終了した。

COMMENT
■大橋逸夫監督
JAFグランプリ、これ以上ない結果で終えました。安泰に見えたシーズンですが、波乱万丈の1年間でした。そして、それを象徴するような第1レース、第2レースでした。最終戦を終えて、再度優勝報告をすることまで想像していませんでしたが、谷口選手はもちろんのこと、番場選手が単独での、それも12位からのスタートでの優勝は心から喜ばしいです。シーズン通しての耐久、スプリント共の完全な優勝はかなり誇らしい記録です。来期に向けてのプレッシャーもすでに感じ始めておりますが、未だ達成されていないV2に向けて全力を尽くそうと思います。今期は皆様に大変お世話になりました。結果を残せたのはひとえに皆様のおかげでございます。本当に、ありがとうございました。

■谷口信輝選手
セカンドグリッドからのスタートでしたが、スタートがよく決まりすぐにトップに出ることができました。ソフトタイヤを選んだことや、昨日の雨からの路面コンディションの影響もあり、後半は後ろを走る33号車のラップタイム、ギャップを聞きつつ残り周回数を考えながら貯金を使いながら、残り周回数をこなすという厳しいレースとなりました。33号車もタイヤが厳しいであろうことは予想できたので簡単には抜かれないと思っていましたが、最終ラップはかなり厳しい展開になりました。ギリギリ前へ出られてしまう場面もありましたが、サイドスリップも使いあきらめることなく走って、最後の最後は直線のミクパワーで勝つことができました。今年は、シリーズチャンピオンが取れ、そしてJAF GPまで勝つことが出来、最高の最高の年でした!素晴らしいタイヤを用意して下さった横浜タイヤ様、チームスタッフ、そして応援して下さったスポンサー様・個人スポンサー様、全ての皆様、1年間ありがとうございました。

■番場琢選手
はじめに、2011年応援してくれたたくさんの個人スポンサー、企業スポンサーの皆様、本当にありがとうございます。最高の形でシーズンを終える事ができました。JAF戦は初めて出場したので、イメージをあまり作れなかったのですが、チームと谷口選手がたくさんの事をアドバイスしてくれたので、レースウィーク中にイメージをどんどん作る事が出来ました。僕としては、一年間の集大成をみんなに見せたい気持ちがすごく強く、最終戦同様の気持ちで臨みました。今までの僕なら予選はインターミディエイトでいっていたと思います。でも、気持ちを強く持ってドライで勝負に行きました。結果は悔しいし、途中でピットに入らなかった判断ミスは悔やまれますが、走りながらできる事はやりました。Z4と相性のいい富士ではどうしても勝ちたかったし、強くなった自分をみんなに見せたかったので、決勝は「絶対上がってやる」とメラメラ燃えていました。スタートは完璧だったし、レース中熱い気持ちの中に冷静さもあったし、一年間学んできた事を全て出せたと思います。勝った事も嬉しいですが、このチームで一年走って強くなった自分と向き合えた事が何より嬉しかったです。成長出来たのは、谷口選手はもちろんですが、メカニックやマネージャー、チーム関係者、全ての人が支えてくれたからです。JAF戦は一人のドライバーが予選から決勝まで全ての流れを作って行くものだと思っていました。でも、実際は違いました。土曜日のレースで谷口選手からのフィードバックがあったから、僕はレースのイメージがすごく固まりました。谷口選手が辛かった状況を教えてくれたからこそ、日曜日の対策が出来ました。結局、シリーズ戦と一緒で二人で戦っているんだってすごく思いました。包み隠さず全てを教えてくれた谷口選手にはすごく感謝しています。今年このチームで走れた事を誇りに思うし、最高に充実した一年になりました。年間5勝は奇跡の数字だと思います。応援してくれた皆様の熱い気持ちが、この結果に後押しをしてくれたのだと思います。本当に一年間応援ありがとうございました。


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