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スーパーGTニュース

投稿日: 2010.07.28 00:00
更新日: 2018.02.15 21:24

坂本祐也、「極限でのドライブ」も実らずSUGO戦は17位


2010.7.24 sat, 25 sun / Sportsland SUGO
2010 AUTOBACS SUPER GT Round.5
SUGO GT 300km RACE

Race Report : Yuya Sakamoto

 わたくし、坂本祐也は、2010年SUPER GTシリーズへ、昨年に引き続き、Team JLOC(Japan Lamborghini Owner'sClub)から、カーナンバー87、JLOCランボルギーニRG-3のセカンドドライバーとして参戦しております。パートナーは2006年度、GT300クラスシリーズチャンピオンを獲得した実績を持つ井入宏之選手です。

 昨年を上回る結果を目指し、日々精進して、取り組んでいく所存でございます。今シーズンの参戦にあたり、Team JLOCをはじめ、多くの皆さまのサポートに感謝申し上げます。そして今後とも引き続き、ご支援、ご指導を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

チームエントラント名 : JLOC
車名 : JLOCランボルギーニRG-3
カーNO. : 87
ドライバー : 井入 宏之
        坂本 祐也
タイヤ : YOKOHAMA

○公式練習(出走23台) 87号車 JLOCランボルギーニRG-3 20位 1'27.859
 昨年のSUGO戦では苦戦を強いられ、ガイヤルド2台共に予選では中盤以降に沈んでしまう結果だった。

 マシン的にどうもSUGOのレイアウトに合っていないようだ。マシンのセッティングでカバー出来るところは試みたが、マシン設計そのものの問題もあるようで、解決出来ない部分もあった。特に他のマシンに比べ、遅かったところが、ヘアピンコーナーを過ぎてからのシケイン状になっている、左、右と連続するコーナー。本来であれば2速ギアで縁石をを跨ぎながら加速して抜けていくコーナーであるのだが、ガイヤルド勢は縁石を跨ぐと、マシンが跳ね、挙動を乱しやすく、どこに飛んでいくか分からないくらい不安定になる。よって、乗せても内輪のタイヤが縁石に乗る位で、大胆にカットできないのが現状だ。ここでコンマ5秒は遅れており、区間タイムを見ても、バックストレートエンドにある計測ポイントまでの第1セクターで、トップから1秒以上の遅れをとっていた。リアのサスペンションアームが短いガイヤルドにとって、ダンパーやスプリングのセッティングだけでは対処しきれず、縁石を多く使って走るここSUGOでは、厳しい状況となってしまった。

 それに追い打ちをかけるかのように、エンジンの吹け上がりが鈍い症状も出始める。よって、公式練習では下位に沈んでしまう結果となってしまった。

○公式予選(出走23台) 87号車 JLOCランボルギーニRG-3 22位 1'27.444
 予選は、1回目の順位の上位8台がスーパーラップに進出できる、従来通りの予選方式で進められる。

 最初の混走枠で井入選手が、ソフトコンパウンドのタイヤでアタックし、公式練習で履いたミディアムタイヤとの比較確認作業を行いながら基準タイムをクリア。その後、10分間のGT300クラスの専有枠で、坂本がソフトタイヤでアタック。しかし、依然エンジンの不調は直らず。さらに深刻さを増した感のある吹けあがりの悪さが、各コーナーで加速する際にミスファイヤのような症状で起こり、タイムに大きく影響を及ぼしてしまう。2回目のアタック中に、他車のコースオフで赤旗となってしまい、完全なアタックラップは出来なかったとは言え、1'27.444のタイムしか記録することが出来ず、順位は22番手と最悪の結果となってしまった。

 エンジン不調、そしてシャシーバランスの悪化など、原因不明の症状が同時に出てしまい、今回の予選で対処しきれなかったことが、大きな敗因となってしまった。

○決勝結果 87号車 JLOCランボルギーニRG-3 17位 
 前日の予選後、配線をすべて見直し、原因となっていたであろう電圧不足も無事に解決された。シャシーのバランスは依然直ってはいないが、朝のフリー走行でセッティングを煮詰め、予選で記録したタイムを1秒近く上回った。しかし距離を重ねるごとに、小さいものではあるが、予選までの吹け上がりの鈍さが顔を覗かせ、特にバックストレート先の馬の背コーナー立ち上がりでは、必ず、加速時に一瞬鈍るような症状が出始めていたのだった。決勝前に、データロガーなどを参考に、時間内に出来るすべての事を試行錯誤してみたのだが、これだというハッキリとした原因は分からないまま、スターティンググリッドに着くしかなかったのだった。

 スタートは坂本が担当。依然、加速時の吹け上がりの鈍さは出るものの、順位キープのまま走行を続ける。ポルシェボクスター、サンダーアジアのモスラーと屈辱の最後尾争いを演じる事に。序盤、27秒台で周回出来ていたのもつかの間、すぐに28秒台にドロップ。ピットイン予定の数周前には、29秒台~30秒台までに落ち込んでいった。リアタイヤの摩耗が異常に早く、オーバーステアが強くなってしまったためだった。ピット作業では予定していた左2輪交換から、急遽、後輪2輪交換へとチェンジ。ドライバーも井入選手に換わり、給油を終え、後半スティントへ。

 後半への挽回を期待するも、今度はマシンのバランスが強いアンダーステアへと変わり、しかも井入選手はクールスーツ、ドリンク共に使えない、非常に厳しい状態に。レースどころか、最後まで走りきれるかどうかの我慢大会になってしまった。

 今回は前戦のセパンで起きたクールスーツのトラブルを無くすべく、新しいタイプの装置を持ち込んだのだが、何とそれも、トラブルが発生し、スタートしてから5周程でクールスーツは利かなくなってしまった。暑さはセパン程ではなかったにしても、坂本、井入両選手とも、肉体的に極限でのドライブを強いられてしまった。特に井入選手はドリンクも飲めない状態だったため、マシンをゴールまで導かせるので精一杯だった。

 完走19台中、17位とトップから4周遅れの結果。

 こんなレースをしていてはいけないと改めて思うと同時に、今回起きた、エンジン、シャシーの問題を早期解決するべく、原因を徹底追及する必要がある。

 次戦はしっかりとした、マシン、体制で臨めるよう、チーム一丸となって取り組みたい。


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