レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2011.11.07 00:00
更新日: 2018.02.16 05:53

大嶋、R1で表彰台圏内もブレーキトラブルに泣く


Team LeMans
Formula NIPPON RACE REPORT
Round7-MOTEGI

DRIVER:大嶋 和也
CIRCUIT:1LAP=4.801379km
RACE1:23LAPS(110.43)km RACE2:34LAPS(163.25)km

■2レース制の最終戦、難しいコンディションで貴重なポイントゲット。

 今年のフォーミュラ・ニッポンのシリーズ最終戦を迎えたのは、ツインリンクもてぎ(栃木県)。今回は通常通り土曜に予選を行い、日曜の午前・午後にそれぞれ1回ずつレースを行う2レース制で開催された。

 11月5日(土)、午後の天候は曇り。予選Q1は14:00~14:20の20分間で行われた。RACE1では、このQ1の結果がグリッド順となる。大嶋はセッション最後のニュータイヤでのアタックで4番手を獲得。RACE1は2列目からのスタートが決定すると同時に、Q2へと進んだ。Q2は14:30~14:37の7分間。インターバルでセット変更を行って臨んだものの、ポジションを少し落として6番手。Q3は14:47~14:54の7分間。通常通り、Q2、Q3の結果を含めた最終結果がRACE2のグリッド順となる。大嶋は自身のタイムは上げられたものの、ポジションは8番手。それぞれの決勝グリッド順が決定した。

 11月6日(日)、前夜からの雨が路面に残り、重く曇った空が頭上に広がった。時折ポツポツと雨粒が落ち、開始前にはウェット宣言が出され、レース前のウォームアップ走行は急きょ8分間から13分間の走行に延長された。しかし路面はウェットながらドライタイヤを使用しても走行には支障ない程度のコンディションで、大嶋はドライタイヤを選択。10:15のフォーメーションラップ開始に続き、全23周のRACE1がスタート。開始時の気温19℃、路面温度20℃。大嶋はスタートで若干ポジションを落とすも、すぐに4番手に挽回。さらに前車に追いつき、その背後で逆転のタイミングをうかがう。しかし10周を過ぎた辺りからブレーキの不調を訴え、20周目に入ったストレートで前車をオーバーテイクして3番手に浮上するも、その周の90°コーナーでブレーキトラブルによりコースアウト。マシンはタイヤバリアでストップし、ここでRACE1が終了した。

 インターバルでは止んでいた雨が、RACE2を前にマシンがグリッドについた頃から再び降り始め、さらに雨脚が強まる。グリッド上でウェットタイヤを装着し、14:30に全34周のRACE2フォーメーションラップがスタート。開始時の気温18℃、路面温度19℃。雨はどんどん強くなり、視界が悪くなったことによるアクシデントが発生し、接触したマシンのパーツ回収のため10周目にセーフティーカー(SC)が導入される。しかしこのSC導入で多重クラッシュが発生、レースは赤旗中断となる。この時、大嶋は5番手。15:15、SC先導で再びレースは再開。15周目でSCがコース上から消えたが、各車あまりにもひどい雨のために、前車との間隔を開け最低限の視界を保っての走行を続けた。難しいコンディションではあったが、最後まで無事レースを続け、5位でチェッカーを受けた。この結果、大嶋は2ポイントを獲得、通算19ポイントでシリーズランキングは5位となった。

⇒大嶋和也のコメント:
「予選では、今回はQ1から大事に行く必要があり、フリー走行から多少セットアップを変更して臨んだのですが、若干のミスもあり4番手でした。Q2に向けてセット変更をしたのですが、それがいまいちしっくり来なかったので、Q3に向けてさらに変更しました。しかし変更していく方向を間違えてしまったのか、Q1からQ3へ若干のタイムアップはありましたが周りに比べてその幅が少なく、結果としてQ3で順位を下げてしまったので反省しています。レース1は4番手スタートで、必ず表彰台に乗ろうと思ってスタートしましたが、ハーフウェットの中スリックタイヤでスタートするという難しいコンディションでした。レース中盤から調子も良くなってきて、順位を上げながら追い上げたところ、その途中ブレーキに不具合が出てきて、いったん前車との間隔を取りブレーキをクールダウンしながら走行しました。後半はペースがかなり良くなり、ブレーキをセーブしながらの走行で3位まで上がることができたんですが、その直後ブレーキが全く利かなくなってしまい、コースアウトでレースが終わりました。かなり良い走りができていて、最終戦でやっと結果が出せると思っていたので、こんな結果になって悔しいです。レース2はスタート前に雨が降り始め、スタート直後は大した雨ではなかったのが、2~3周する間にどしゃ降りになり、とにかく視界が悪くて危ない状況でのレースになりました。SCが出た時点で危ない状況ではあったんですが、レース再開の決定になったので気持ちを切り替えて頑張ろうと走り出しました。雨が多いことを踏まえて、赤旗中断の間に車高を高くしたりの雨対策を施したため、後半雨が少なくなってきた時にはタイム的には伸びなかったですが、最後まで難しいコンディションの中でチェッカーを受けることができ、5位でポイントも取れたので、また来年に向けて頑張ります。」

⇒山田健二 監督のコメント:
「予選では、Q1序盤はトップタイムも出して手ごたえを感じていましたが、Q2、Q3と進むにつれて若干コンディションとクルマのバランスの方向がズレてしまったのかなと。タイム的に接近戦だったため、ほんのちょっと方向性が逆に行くたけでこのような結果になるので、今のFNはシビアだなと痛感しました。レース1をブレーキトラブルで終えることになってしまったので、レース2に向けて対策を施しましたが、レース2は豪雨の中の非常に荒れたレースになりました。大嶋には、最後までコースに留まることを第一優先として、リスクを負わないよう、ペースを保ちながら安全第一でレースを進めるよう指示をしました。貴重なポイントも獲得でき、今回はこれで良かったと思っています。一年間たくさんのご声援ありがとうございました。」


関連のニュース