IZODインディカー・シリーズは第14戦シカゴランドの予選を終え、夕方のウォームアップが行われた。佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は、予選の手応えをそのままに、1セットのタイヤを使用して40周を周回した。

IZODインディカー・シリーズ
第14戦シカゴランド
ウォームアップ:12番手

 予選を10番手で終えた佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は、夕方5時からの30分間のウォームアップで40周をこなした。最も多くのラップを重ねたドライバーの55周と比べると、走り込みが少ないように感じるが、琢磨の走行はユーズドタイヤ1セットを装着し続けてのものだった。

 1セットのタイヤで35周を走行。その間には1回だけセッティング変更を行った。このようなプログラムを敢行した結果、琢磨は燃料の重い状態から減って行き、タイヤもグリップが落ちて行く、その変化を体感できた。チームもそうした状況での走行データを収集。オーバル出場もこれで5戦目となる琢磨は、戦いぶりをまた一段進歩させることに成功した。今までのオーバル4レース以上に準備の整った状態で彼は決勝レースを迎えることとなるのだ。

 プラクティスが午前中、予選が日中、ウォーム・アップがまだ暑さの残っている夕方で、明日のレースは夜7時過ぎのスタートだった。走行3回でコンディションがことごとく異なっていた。しかも、明日の気温は今日よりも若干だが下がる1日となるとの予報が出ている。ここまでで得られたデータから、いかに決勝用マシンのセッティング・ディティールを決定するか。明日の琢磨の戦いぶりは、彼とエンジニアがいかにコンディションの読みを正しく行ない、マシンをセットアップするかにかかっている。

Q:ウォームアップは40周を走行。それもほぼ全てのラップを1セットのタイヤで走りましたね?
琢磨:うん。いっぱい走りました。1セットをほぼ使い切りましたね。最後の方は結構タイヤが減っててグリップも落ちて、マシンのバランスが変わって行くのも分かった。

Q:トラフィックはどうでしたか? かなり色々な位置を走ってましたが?
琢磨:トラフィックは凄かった! 完全な3ワイドじゃないけど、ほぼ3ワイドってことはしょっちゅうあった。ダイヤモンド形式というか、そういう位置関係で3台並んで走っていくのは初めてだったし、最初はちょっと怖かったけど、結構みんな集団の中で走ってるとスロットルを合わせたりしてるんで、踏んで行けば追いつくし、すごくいい経験になりましたね。

Q:気温は予選時より上昇していながら、ピット前ストレート側はスタンドの日陰になっていました。
琢磨:路面温度の影響は、予選と違って……ということはほとんどなかったと思うんだけど、このセッションでは風向きが変わってましたね。ターン2の出口はプッシュ・アンダーステアが出やすかったし、ターン3の進入では結構みんなフラついてましたね。その辺りが最初は結構怖かったんですけど、タイヤが減っていって、マシンがこういう風に変わって行くんだっていうのは、今まであんまりレース前に確認できなかったんですよ。今日みたく連続した周回を走れなかったじゃないですか。そういう意味では、今日はトラフィック・メインで走ったので、その経験ができて良かったです。

Q:タイヤが新しいうちとタイヤが減ってからではマシンのフィーリングはどう違いましたか?
琢磨:うーん、またレースでは気温、路面温度が大きく変わると思うのでね……グリップが今、気温が高いので一番低い状態だと思うんですよね。その中では凄くバランスとしては良かったと思うので、後は細かいディティールを詰めて明日に臨みたいです。

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