ブラジル遠征を終え、本国アメリカへと戻ってきたIRL。佐藤琢磨にとって2戦目のIZODインディカー・シリーズは、ロータスのインディプロジェクトのキックオフ戦ともなった。プラクティス初日終えて「まだもうちょっと行ける」という感触を得た琢磨はアメリカンレースの雰囲気をつかみ始めている。
IZODインディカー・シリーズ 2010 第2戦
セントピータースバーグ
プラクティス1・2終了後:「ロータス・インディプロジェクトの1日目として、良いスタートが切れた」
Q:今回からマシンがロータスカラーになりましたね。色だけではなく、ロータスのロゴも入っているマシンに乗る。何を感じましたか?
A:自分がロータスのチームの一員として走るというのはすごく誇りに感じるし、光栄に思います。それに、チーム全体もいい意味で後押しをされて、モチベーションが高まっているので、この良い雰囲気を続けて、それをパフォーマンスに繋げていきたいです。
もちろん、ロータスになったからといって急に速くなるわけじゃない。カラーリングが変わっただけだけれど、チームとして仕事をしていく中でこういう雰囲気というのは大事なものだと思うので、今日はすごく良い日だったと思います。ロータスのインディプロジェクトの第1日目としては、良いスタートが切れたと思います。
Q:カラーリングは気に入ってますか?
A:すごく綺麗だし、カッコイイと思う。ちょっとメタリックが入ってるので太陽の下でとても良く映る。まぁ、自分で乗ってたら何もわからないんですけど、ロータスのプロジェクトの一員として走ってるっていうのは、何か少し意識が違うって言うか、自分にとってポジティブに働いてます。
Q:ブラジルは超バンピーだったり、予選前まで路面が異様に滑りやすかったりと非常にユニークなサーキットでしたが、セントピータースバーグも負けずとユニークですよね? 印象はいかがですか?
A:ブラジルは初めてレースが開催されるサーキットで、何のデータもなかったけれど、セントピータースバーグは去年まで走ってきているコースなので、チームにはベースになるセッティングがあって、そういう面から言って、僕としては良いところからスタートできましたね。今回は自分にとってインディカー・シリーズ2戦目で、クルマに関しても、ブラジルよりもちょっと快適に感じてますね。
F1での経験というのは、インディカーのストリートコースにおいてはほとんど役に立たないですよね。F1での僕のストリートの経験はモナコしかないので、それと比べる全然違う。ブラジルよりここはスムーズだけれど、やっぱり相変わらずものすごくバンピーだし、その上セントピータースバーグはハイスピードのセクションがいくつかあるでしょ? そこに慣れるのにやっぱり時間がかかりましたね。まだもうちょっと行けるって思ってます。今後、じっくりと煮詰めて行くって感じかな?
Q:まだ行ける感触がありながら、プラクティス2回目を終えて7位。手応えをつかんでいるということですか?
A:1日目としてはすごく順調なスタートだった。トップとの差はちょっとありますけど、明日、予選までにどれぐらい追いつけるか? 予選でどれだけ、「自分たちが今持っている力を出し切れるか?」ってところまでがんばりたいです。
Q:2戦目ですが、アメリカのレースの雰囲気をつかんで来てますか?
A:とにかくオープンだっていうのは来る前からわかってました。ファンも情熱的だし、雰囲気としてはすごくいいですよね。前回はレースを経験できてないんで、今回レースの後にまた違うフィーリングを得るのかもしれないけど、ここまででは順調に問題なく来てると思います。
Q:3カー体制はどうでしょう? KVレーシング・テクノロジーはシステマチックに活用できているという印象ですか? 今日、ブラジルの時と同様にマリオ・モラエスが十分に走れない状況になってましたが?
A:キッチリとそれぞれのドライバーにプログラムを分けて、可能な限り色々な角度からデータを取りたいっていうことでやっています。今日、マリオがあまり走れなかった。
今はプラクティスが終わったばかりなのでまだ何とも言えないですけど、少なくとも自分のプログラムは順調に行ったので、あとはEJ(・ビソ)との情報と合わせて、明日に向けてクルマを造りたいです。