いよいよ今週末に迫った『ニュルブルクリンク24時間レース』を前に、初のニュル24時間にレクサスLFAで挑むスーパーGT500ドライバー、脇阪寿一、大嶋和也にレース前の意気込みを聞いた。
■脇阪寿一(GAZOO Racing/レクサスLFA)
ニュルのコースは、危険なところもありますが、最高にチャレンジングですし、今までにない楽しさがありますね。実際に走ってみて、ゲームは正しいと思いました(笑)。初めて走った時は、1周目にゲーム通りかどうか確認して、2周目はアップダウンを確認して、3周目ぐらいからは大丈夫でした。だから、やっぱりゲームはすごいなと。
あと、一番最初はスープラのロードゴーイングカーで走らせてもらったんですけど、そのクルマがいいバランスをしていましたし、何の違和感もなく馴染めました。それは僕らを教育しようとしてくれているGAZOOのチームの組織がしっかりしているからできたことですし、ありがたかったですね。実際に走る前には、『ハッちゃん(服部尚貴)が走って青い顔をして降りてきた』とか聞いていたので、少し心配もあったんですが……。
もちろん、実際のレースになったら危ないこともいっぱいあるでしょうし、それは重々承知していますが、コースを単独で走ることに関しては、僕の今までのキャリアの中でも1、2を争う楽しさですよ。これまで2回VLNに出ましたが、それに関しては問題ありませんでした。皆が「遅いクルマも出ているからどうこう」とか言いますけど、それはスーパーGTと似ていますし。
ただ、ヨーロッパのメーカーのワークス連中が出ているので、その辺はワクワクする部分ですね。レース車両のLFAは乗りやすいし、幅があるクルマですね。基本的に市販車をこのコースとレースに合わせて、少しアジャストしてあるぐらいですけど、楽しめるクルマだと思います。もちろん、最初のレース以降、僕らが求めたことに対してクルマを進化させてもらっていますし、成瀬さんなんかがよく意見を聞いてくれて、ありがたい環境だと思いますよ。
13日は初めてナイトランがありますが、それは初めての経験ということで、またイチから憶えるつもりでやってみます。あとはすごく観客が多くて、夜になるとバーベキューをしたり、ネオンを光らせたりしているので、その景色を楽しみたいなと。とにかくこの環境で走れるというのは嬉しいですし、レクサスにいる中で、このレースで走れるっていうのは、喜びですよね。求められていることというのは大きな物がありますけど、何とか結果に結び付けて、呼んでくれた人たちが喜んでくれればなと思います。
■大嶋和也(GAZOO Racing/レクサスLFA)
これまでニュルでは事前に2回レースに出ていますし、13日からのRCNレースにも出るんですね。まぁ、そっちは遊びみたいな感じなんですけど。それに、今回ここに入る前に確認したら、LFAもすごく良くなっていました。1回目、2回目のレースで僕が乗っていたクルマとは、だいぶセットアップが違うんですけど、僕はそれを確認できていなかったんです。だいぶ不安はなくなっていますね。
これまでのクルマはリヤのグリップ不足で、オーバーステアだったりしたんですけど、その辺、だいぶ改善されてきていて、長い耐久レースをするにも、ドライバー的にちょっと楽なクルマに仕上がってきたかなと。13日は、初めて夜の走行があって、ちょっと怖いんですけど……でも、頑張らなくちゃいけないので、気をつけて。始めはゆっくりと様子を見ながら、後半慣れてきたらプッシュしたいなと思いますけど、まずはとにかく無理しないで行こうかなと……。気をつけます。
まだ24時間レースを戦うリズムに関してはちょっと分からないんですけど、途中時間が空けば、しっかりと休みを取れるようにしたいですね。こっちに来てから時差ボケもないですし、身体の調子もいいので、不安はないですけど。
今回のレースでの目標は、とにかく完走。クラス優勝っていうのもありますけどね。最初のレースは章さんと組みましたし、2回目のレースは同じクルマではなかったですけど木下さんとも一緒でしたし、僕ら日本人4人のチームワークに関しては、問題ないと思います。ただ、僕が一番若いので、雨と夜は担当になると思うんですよね。それもいい経験だと思って頑張ります(笑)。