TOCHIGI Le Beausse Motorsports
F3
http://www.lebeausset-motorsports.com
第10戦で決めた絶妙のスタートも、無念のクラッシュ、リタイアを喫する。
全日本F3選手権 第10&11戦 ツインリンクもてぎ(4.801km)
『とちぎル・ボーセモータースポーツ』が参戦活動のひとつである、全日本F3選手権のF3-Nクラスに、小河諒とともに挑むようになって3大会目。全日本F3選手権第10戦&第11戦が、8月3~4日にツインリンクもてぎ(栃木県)で開催された。
もてぎといえば、チームのホームコースであり、また小河にとっても昨シーズン後半、スーパーFJを戦い、熟知しているコース。ストップ&ゴーが繰り返されるテクニカルレイアウトは、走りにリズムを大いに要するだけに経験が何よりものを言う。F3デビューレースの第6戦での2位入賞に続き、再び好結果をおさめることが期待された。
予選 8月3日(土)
天候/晴れ コース状況/ドライ
金曜日に行われた専有走行1回目では、2度のコースアウトを喫したものの、それは裏を返せばF3マシンの特性をより理解し、今まで以上に攻めて走れるようになったことを物語っている。マシンもダメージがなかったこともあり、限界を確実につかみつつあるセッションの後半は1分50秒790をマークする。さらにコンディションも向上した2回目には49秒834にまで短縮を果たし、着実に成長を遂げていることを明らかにした。
土曜日の予選は、まず第10戦が気温30度、路面温度40度と今シーズン、最も厳しい条件となっていた。タイヤのウォームアップは、これまでのレース同様、入念に行なった後いよいよアタックを開始する。専有走行ではブレーキングに問題があることが、データーの検証で明らかになっていたこともあり、そのあたりはしっかり意識して修正。最初のアタックで49秒934出したのに続いて、49秒351をマークする。他のドライバーが専有走行からタイムを落としたり僅かなタイムアップにとどまる中、小河は0.5秒ものタイムアップを果たし、クラス3番手となった。
続く第11戦の予選はピットでの気温、路面温度こそ28度、41度とほとんど変わらなかったものの、強く照らす日差しによってコース上は特に路面温度を高めていた。全体的にタイムが伸び悩む中、まずは49秒883を記録する。これからより一層のタイムアップと期待されたものの、3コーナーで直前を走る車両がコースアウト。黄旗が提示されていたこともあり、この周のアタックを断念せざるを得なかった。タイヤグリップのピークは過ぎていたものの、小河は諦めず最後にもう1周アタックをかけ、厳しい条件ながら49秒601までタイムを短縮。引き続きNクラス3番手からスタートする事となった。
決勝第10戦 8月3日(土)
天候/曇り コース状況/ドライ
15時30分からスタート進行が開始された、第10戦の決勝レース。すでに日は傾いているのだが、気温は30度、路面温度は41度と予選に引き続き高い中でのスタートを迎えた。スタートでは、絶妙のダッシュを決めてF3-Nクラス2番手の車両にストレート上で並び、さらに1コーナーでインを刺して前に出る。
ひとつポジションを上げて2番手となるが、直線スピードに勝る新型エンジン搭載のCクラス車両までは抜くことができなかったため、ぴたりと背後につくとダウンフォースが抜けてしまう。そのため、3番手を離すまでにはいたらず、僅差のままオープニングラップを終える。そして、2周目の90度コーナーを迎えると、後続車両が進入時のブレーキングで姿勢を乱し小河のリヤタイヤに追突。小河がスピン状態となっていたところに、4番手の車両が避けきれず激突してしまう。ここで無念のリタイアを喫することとなった。
その際に及んだダメージは予想以上に大きく、修復は困難であるため、続く第11戦の出走も見送られることとなった。
チーム監督 坪松唯夫
金曜の練習走行ではブレーキング時の荷重移動の仕方に課題が見つかったが、指摘した通り予選で修正出来たことは、ひとつの成長とみている。アクシデントの発端は後続車輌のブレーキングミスが招いたものでコントロールを失った状態での追突は小河には何ら非がない。車両の破損の大きさからも巻き込まれたドライバーふたりに怪我がなかったことが幸いだった。表彰台のチャンスを失った上に、翌日のレース出走を断念せざる得ない状況になったことが、とても悔しい。
Driver 小河諒
監督ともレース前にどこで勝負できるかと話をして、いちばん大きなポイントはスタートでした。そこに集中して臨めたので、いいスタートが切れたと思います。そのおかげで1コーナーにクラス2番手で入ることができたのですが、前に新型エンジンを積むクルマがいたことで、ダウンフォースが抜ける中での走行になってペースを上げられませんでした。追突されたとは言えペースを上げきれなかった自分に、すべて問題があります。次のレースに出られれば、またスタートを決めて、もっと冷静にレースできればと思っていたのですが、マシンのダメージが大きくリタイアせざるを得ず、非常に残念です。でも、今回いただいたチャンスを今後に絶対生かしたいと思います。
