17日、今季からスーパーGT300クラスに参戦することを発表したBMW Sports Trophy Team Studie。BMW伝統のMカラーをまとい、BMWワークスドライバーのヨルグ・ミューラーと、昨年までGT500クラスに参戦していた荒聖治を起用するなど強力な体制を敷くが、どんな性格のチームなのだろうか。

 BMWチューニングの専門店であるスタディは、これまでグッドスマイル・レーシングと組みGSR & Studie with TeamUKYOとしてスーパーGTに参戦してきた。そんな中、スタディの鈴木康昭代表は、世界各国のモータースポーツを見ていく中で、3年ほど前からチーム結成を構想していく。

 鈴木代表によれば、世界中のモータースポーツで各国のBMWインポーターと、BMWでレース活動を行うチームがタッグを組み、BMW、そしてMブランドのPRの拡販を行う一方で、チームはインポーターのサポートの下、優秀な成績を収めていくというシステムがあったという。「どうしても同じものを、アジア最大のモータースポーツであるレースであるスーパーGTで、BMWジャパン様と組んで実現したかった」と鈴木代表。

 この構想のもと実現したのが、今回のBMW Sports Trophy Team Studie。エントラントとしてのTeam Studieを、BMWジャパンがコラボレーション・パートナーとして包括的なサポートを行うスタイルだ。サポート内容としては、ワークスドライバーであるミューラーの起用、BMWモータースポーツからの車体カラーリングの提供、技術サポートなど多岐に渡る。新チームの山根健テクニカルディレクターは、BMWジャパンの技術顧問だ。

 また、新チーム創設にあたりBMWジャパンと組んで戦うという主眼の下でスポンサー活動を行った結果、ドイツの高級ぬいぐるみブランドであるシュタイフをはじめ、多くの大手スポンサーがスーパーGTに参入することとなった。マシンカラーリング等はすべてBWMのコーポレート・アイデンティティ(CI)に沿ったもの。GSRとのコラボ時代から多くの新しい試みを行ってきた鈴木代表だが、今回もまた新たな風を日本のレースに持ち込んだと言える。

 こうして強力な体制が敷かれたBMW Sports Trophy Team Studieだが、いわゆる「ワークス」とは異なるという。BMWにおけるワークスは、DTM参戦チームや、過去で言えばJTCCに登場したシュニッツァー等がこれにあたる。

 チーム名に使用される『BMW Sports Trophy』というのは、昨年までGSR & Studie with TeamUKYOで使用されていた『BMWカスタマー・レーシングチーム』が今季名称変更されたもの。もともと、BMWから公式にカスタマーとして登録されたチームにより、その1年の成績を表彰するシステムがBMW内にあり、これをBMWスポーツトロフィーと称していたが、今季からその名称が統合された。ちなみに、今季のGSR & Team UKYOもこのBMWスポーツトロフィー参加チームにあたる。ただし、チーム名に『BMW Sports Trophy』を冠することができるのは、1国1チームだけなのだとか。

 BMWひと筋でチューニングショップを運営してきた鈴木代表にとって、BMWジャパンとのコラボレーションで生まれた今回のチーム、カラーリングは、まさに"大願成就"といったところだろう。「スタディを始めたのは、日本にシュニッツァーが来ていた頃で、『やっぱりカッコいいな!』『スゴいな!』と思っていたんです。そのカッコよさを、今の若い人にも見せたい」と鈴木代表は語る。

「スタディを作って以来、最大の出来事だと思いますね。すごく嬉しいです。皆さんのおかげだと思います」

 ちなみに、GSR & Studie with TeamUKYO時代、鈴木代表はピットを訪れるファンに対し分け隔てなく接し、ファンに慕われてきた。今回の発表会にも、GSR時代から応援していると思われるファンが大勢訪れ、鈴木代表に声援を送っていた。では、BMW Sports Trophy Team Studieではどんなファン対応が行われるのだろうか。

「難しいところですね。BMWのチームだからこそできないことはある。例えば、個人スポンサーみたいな制度はできないですね。ただ、たくさんの方に入って来て欲しいし、BMWは好きだけどレースに興味がないような方は、グイグイ呼びたいチームにしたいです。そのあたりは今後いろいろ考えていきたいですね」

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