F1第19戦アブダビGPが現地時間12日に開幕し、初日最初のフリー走行はレッドブルのセバスチャン・ベッテルがトップタイムをマークした。BMWザウバーの小林可夢偉は8番手につけた。
チャンピオンの懸かった最終戦アブダビGPは、ヤス島にある1周5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットが舞台。初日は現地時間の午後1時から1回目のフリー走行が行われ、午後5時から2回目のフリー走行が予定されている。今回がF1ラストレースとなるブリヂストンはこのアブダビにミディアムとスーパーソフトという2種類のタイヤを用意。1回目のセッションではロータスがヘイキ・コバライネンに代えてファイラス・ファウジーを起用。HRTは週末を通じ、山本左近に代えてクリスチャン・クリエンをレースドライバーに指名している。
1回目のセッション開始時の天候は晴れ、気温28度、路面温度は30度というコンディション。ただ、コースは開始2時間前に降った雨の影響で路面のところどころにウエットパッチが残っている状態で、ピットレーンがオープンした後も各車はインスタレーションラップを終えるとそのまま多くのマシンがガレージへと戻り、ピットでしばらくの間を過ごすことになった。
マクラーレンは序盤からふたりのドライバーが交互に走行し、空力関係のテストを行っている様子だがタイヤは雨用のインターミディエイトを装着するなどタイム計測は行わず、メルセデスの2台や他の数台もチェック走行のみを繰り返していった。
セッションが折り返すあたりから各車がようやく走行をスタートする。フェルナンド・アロンソとマーク・ウエーバーは残り40分過ぎにコースに向かい、ベッテルは残り35分を過ぎてからコースイン。ハミルトンも一旦はコースに入ったものの、その後は再びピットへと戻った。
各車の走行が本格化し始めた残り30分過ぎからは、ウエーバーとベッテルのレッドブル勢がトップタイムを出し合ってセッションをリードしていく。その後2台はともに1分43秒台に入れ、1-2態勢でセッション終盤も上位をキープしていく。
一方、終盤に入りようやくタイム計測に向かったハミルトンは残り10分のところでレッドブル勢の間に割って入り、その後チームメイトのバトンも3番手タイムをマークした。
しかし、トップのベッテルだけはチェッカー直前にも1分42秒台にタイムを更新し、そのままトップで1回目の走行を終了。ハミルトン、バトン、ウエーバー、ロバート・クビカという順で続き、17周を走行したアロンソは6番手という位置につけた。
ザウバーの可夢偉は8番手と好発進。ウイリアムズのルーベンス・バリチェロはチェッカー後に何らかのトラブルに見舞われ、コース上でマシンを止めている。