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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.10.29 00:00
更新日: 2018.02.16 12:22

本山「今年一度も優勝をお見せできなくて残念」


S-GT RD8 MOTEGI GT 250kmレースレポート

 3月末に開幕したスーパーGT2012シリーズは7ヶ月を経て、いよいよファイナルラウンドを迎えた。舞台はツインリンクもてぎ。23号車「MOTUL AUTECH GT-R」が昨年ここで繰り広げた、タイトルを賭けた史上に残る名勝負はまだ、ファンの記憶に新しい。今回はタイトルの権利を既に失った中での戦いとなったが、本山哲はじめミハエル・クルムやチームスタッフ全員の優勝へのラストチャンスに賭ける意気込みは、昨年の最終戦に勝るとも劣らないものだった。

【予選】 10月27日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:30℃(予選開始時)
 23号車が今季ここまで結果を出せなかった原因は、アクシデントによるものがほとんど。したがって、シーズンを通して見せてきた23号車の速さは最終戦でも変わりはなかった。

 秋晴れの中、午前中に行われた2時間に及ぶ公式練習では、23号車は41周を走り込み順調にセットアップ作業を進める。そしてセッション序盤の段階で本山がマークしたベストタイム1’42.479は最終的に5位と、今回も好スタートとなった。

 午後2時からの公式予選は、ノックアウト方式で行われた。上位11台がQ2進出となるQ1では、23号車はエースの本山がアタックに挑む。

 15分間のセッションの中、開始から7分過ぎに1台がコースインしたのを皮切りに全マシンがアタック開始。本山もここでコースイン。1周目からほとんどのマシンが果敢にアタックしていく中、本山はまず1周目を1’47.201とウォームアップにあて、2周目に本アタック。この1’42.008が6番手タイムとなり、23号車はなんなくQ2に駒を進めた。

 Q2はクルムが、10分間のセッションで3周のアタック。3周目にマークした1’42.374が6位となり、23号車は最終予選のQ3に進出。Q3のアタッカーは再び本山に委ねられた。

 Q1から15台中14台がコースレコードをマークするという最終戦に相応しい激しいタイムアタック合戦は、Q3でさらに激しさを増すこととなった。10分間のセッションの中、4分を経過したあたりで本山はコースイン。Q1と同様の手順でまず1周目を1’45.608で入ると、2周目にセクター1で最速タイムをたたき出す渾身のアタックを敢行。

 今季初のポール獲得の期待を高める。23号車はトータルで1’41.735という素晴らしいタイムをマークするも3位。それでも昨年の5番グリッドを上まわる3番グリッドは、ファンにとって今季初優勝の可能性を色濃くするに充分な結果だといえるだろう。

 振り返れば第6戦を除きすべてのレースをセカンドローより前からスタートしている23号車にとって、ここまでは普段通りの速さを見せたに過ぎない。優勝まで辿りつけるかどうかはここから先、明日の250kmのレースでチーム全員がベストをつくせるかどうかにかかっている。

 昨年この舞台でここ一番の力を披露しているだけに、ファンは皆大きな期待を寄せているに違いない。

●本山 哲のコメント
「今日は午前中からマシンの調子が良く、アジャストを重ねる毎に着実にパフォーマンスは上がっていきました。また予選でのアタックもうまくいったと思います。レースは3位からのスタートになりますが、路面温度もこの時期は時間帯や天候次第で大きく変化するし、雨の予報もあるので、そう簡単なレースにはならないと思います。
ですが、やはり今年はまだ優勝していないので、最後のチャンスを何としてもものにしたいという気持ちを非常に強く持っています。これは自分だけではなく、一年間一緒に戦ってきたチーム全員が同じ気持ち。どんな展開になったとしてもチーム一丸となって優勝に向かい、精一杯の戦いで今季を終えたいと思います。」


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