今季シーズン途中まで、F1とともに転戦するGP3シリーズを戦っていた桜井孝太郎が、ヨーロッパを中心に開催されているAUTO GPワールドシリーズに、日本人ドライバーとして初めて参戦することになった。桜井は今週末の最終戦ソノマで、ユーロノバのマシンを駆ることになる。

 桜井は昨年イギリスF3のルーキークラスでチャンピオンを獲得。今季はステイタスGPからGP3にステップアップを果たしていたが、ドイツ戦からスコットランド人ドライバーのルイス・ウィリアムソンがステイタスGPのシートを獲得。その影響で桜井はシートを失っていた。

 そんな桜井がデビューすることになったAUTO GPは、イタリアF3000〜ユーロF3000を経て、2010年からスタートしたフォーミュラカーのシリーズ。2008年まで国別対抗戦のA1グランプリで使用されていたローラB05/52のワンメイクで、エンジンはザイテックの3.4リッターV8を積む。初年度の2010年はロメイン・グロージャンが、昨年はケビン・チェコンがタイトルを獲得した。

 桜井は元F1ドライバーのビンツェンツォ・ソスピリが率いるユーロノバからAUTO GPに参戦することが決まり、今季最終戦で、WTCCと併催されるソノマ戦に出場することになった。今回のソノマ戦には、元F1ドライバーのアントニオ・ピッツォニアや、女性ドライバーのピッパ・マンなども出場する。

「僕以上にまわりの皆さんがビックリされていることだと思います。でもこれは今年、いや人生最高のチャンスだと思います。今週末からはもう敵がF1ドライバーになるわけですから、相当おもしろい戦いになると思います。だから自分の走りに100パーセント集中して、今の自分を全て出し切って、来年のために最高のスタートを切ろうと思います」と桜井。

「すべてを今回のレースにぶつけたい。そうすれば必ず得られる物はあると確信しています。人生最高のぶっつけ本番ですけど、この素晴らしい舞台を造ってくれた皆様に心からの感謝をこめてレースに挑みたいと思っています。もう僕だけのレースではありませんからね」

 また、桜井を起用することになったユーロノバのソスピリは、「私は彼がフォーミュラBMWに参戦していた頃から、彼のマネージャーに対してラブコールを送っていた。今回、孝太郎を我々のチームの一員として迎えることができて、本当に嬉しく思っている。パワフルなAUTO GPのマシンに乗った孝太郎の姿を想像するだけで興奮するし、彼にとって本当に大きなステップになるはずだ」と期待を寄せている。

 まずは1戦のみのAUTO GP出場となる桜井だが、最大550馬力のビッグフォーミュラを駆る経験は桜井の将来に大きな経験となるはずだ。

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