セバスチャン・ベッテルの王座獲得がいよいよ現実味を帯びてきた。次戦シンガポールGPで2度目のタイトル獲得も十分考えられる。

 F1イタリアGPで今季8勝目を挙げたベッテルは、これで自身のチャンピオンシップポイントを284まで伸ばし、ランキング2位に浮上したフェルナンド・アロンソとの差を112ポイントまで広げた。

 これまでは、鈴鹿の日本GPがタイトル決定の舞台になると見られていたが、前戦ベルギーまでランク2位を守っていたマーク・ウエーバーが今回のイタリアGPでノーポイントに終わったため、次のシンガポールでタイトルが決する可能性が高まった。

 実際、シンガポールでタイトルが決まる条件は、次のとおりだ。

 まずベッテルが優勝した場合。ランク2位のアロンソが4位以下、同ポイントで3位につけるジェンソン・バトンとウエーバーがいずれも3位以下ならば、チャンピオンが決定してしまう。ベッテルが優勝し、ルイス・ハミルトンが2位に入るようなことになれば、アロンソが3位に入らない限り、チャンピオンが決するということだ。

 ベッテルが2位ならばどうだろう。この場合、アロンソが8位以下、バトンとウエーバーが4位以下、ハミルトンが2位以下でチャンピオンが決する。

 ベッテルが3位だった場合、アロンソが9位以下、バトンとウエーバーが7位以下、ハミルトンが4位以下でチャンピオンが決定する。

 ベッテルが4位以下だった場合、これはたとえアロンソも、ウエーバーも、バトンもノーポイントだったとしても、チャンピオンが決まることはない。つまり、ベッテルが表彰台に登壇した場合のみ、シンガポールでチャンピオンが決まる可能性が出てくるのだ。

 ただ、過去3回のシンガポールGPでレッドブルは優勝しておらず、フェルナンド・アロンソが2勝、ルイス・ハミルトンが1勝している。歴史的に見れば、ベッテルが優勝するのは考えにくい……しかし、今季のレッドブル+ベッテルはここまで、どんな類いのサーキットでも、堅実に走行している(トップ2フィニッシュを逃したのはわずかに1回のみ!)。シンガポールでも、間違いなく上位に顔を出すはずだ。

 いずれにしても、ベッテルが優勝した場合には、シンガポールで2011年王者が決まる可能性が高い。それ以外の場合は翌戦、つまり鈴鹿の日本GPで、日本のファンの前でチャンピオンを決めてくれるはずだ。

 チャンピオンが決まる瞬間を目の当たりにできるなんて、そうそうないこと。今年の日本GPは、そんな貴重な機会になるかもしれない。

 鈴鹿が、待ち遠しくなってきた。

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