3日〜4日、ツインリンクもてぎで初めての走行を行ったスーパーGT300クラスに参戦するMUGEN CR-Z GT。2日間の走行を終えて、ドライバーを務める武藤英紀と中嶋大祐に、CR-Z GTのフィーリングとハイブリッドについて聞いた。

 スーパーGT第4戦スポーツランドSUGOから実戦に投入されるMUGEN CR-Z GTは、2.8リッターV6ツインターボエンジンに、ホンダとザイテックが共同開発した“レーシングハイブリッド”を搭載。スーパーGT300クラスではapr HASEPRO PRIUS GTに続くハイブリッドカーとしてデビューする予定だ。

 3日に行われたシェイクダウンでは、初期トラブルを少しずつ解消しながらだんだんとペースを上げ走行。とは言えそれほど多くの周回を重ねた訳ではなく、本格的な走行は4日に入ってからだった。

 4日の走行は30分の走行枠が3本設けられたが、1本目はすべて武藤がドライブ。アウトイン含め9周をこなし、おおむね1分58秒台で周回。2本目は大祐がドライブし、アウトイン含め10周を走行。後半はニュータイヤを投入し、その計測最終周で1分55秒7のベストをマーク(編集部手元計測)した。

 2本目の走行を終えた時点で、ドライバーにフィーリングを聞くと、武藤は「初めて、ハイブリッドのシステムがトラブルない状態で走れました。ちゃんとトルクが増えたっていう感じがしますね。高回転での伸びとかではなく、下からのトルクが太くなったような印象。現状の一番の課題は、システムの熱対策ですね」とCR-Zの状況を語る。

「さっき大祐がニュータイヤを履いてそこそこいいタイムだったし、セッティングはいじってないので、マシンは最初からキマっているのかもしれません。トラブルがなければ、最初からそこそこ戦えるかも」と武藤は手応えを得ながらも、システムのトラブルが出ることもあり、まだ改良は必要と言う。

 一方の大祐は、これまでハコのレーシングカーはほとんど乗ったことがないながら、「レーシングカーなので驚きのようなものはなかったです」と語る。

「リヤヘビーなので、重さをかけながらスッと入っていくと、後ろがズルズル来る感覚はないことはない。ただ、思っていたほどひどくはないですね。実戦までに十分直ると思います」と大祐。

 気になるハイブリッドのパワーフィーリングについては、「思ったほどではなかったです。もっとバリバリ来るのかと思ってました(笑)。そっと押してくれるという感じです」と言う大祐。MUGEN CR-Z GTはターボエンジンということもあり、武藤も大祐も、ターボによるトルク感にハイブリッドが加わる加速感をジワジワと体感しているようだ。

 2日目には1分55秒7までタイムを削ったMUGEN CR-Z GT。昨年のGT300決勝ファステストラップよりも速いが、今季はGT300のタイムは大幅に上がっていることもあり、まだまだテストで煮詰めていく必要はありそうだ。7月20日から鈴鹿でスタートするスーパーGT公式テストで、ライバルとの直接の比較が実現することになるだろう。

本日のレースクイーン

河村澪かわむらみお
2025年 / スーパー耐久
Hitotsuyamaレースアンバサダー
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円