元F1ドライバーの片山右京さんが今年もBSフジでF1解説を務めることが分かった。ちょうどオフシーズンテストが終わり、各車の実力が見え始めてきた今、右京さん自身はどんなシーズンを予想しているのか? インタビューを試みると、注目のあのチームについて興味深い反応が返ってきた。

 右京さんは、オフの間も新たなシーズンに備えてヘレスとバルセロナのテスト結果に注目してきたと語る。しかし、最後のバルセロナでトップタイムを記録するなど一躍シーズン序盤の有力コンテンダーに浮上したメルセデスのタイムには疑問を投げかけた。

 メルセデスは、各チームが開幕仕様のマシンで臨んだ最後のバルセロナで、ドライコンディション下の終盤2日間にルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグがいずれもトップタイムをマーク。総合でもロズベルグがトップ、ハミルトンも3番手につけ、走行距離でもトラブルスタートのヘレスから大きく挽回してみせた。

 右京さんは「テストはあくまでもテストだからね」と前置きした上で、次のように語ってくれた。
「参考になる部分もあるけど、チームはニュータイヤも履くし、(タイムも)出るものは出る。上位、中団、苦しんでるチームだったりが見えてくるけど、最近はその先に正確ではない“情報戦”といったものもあるからね」

 改めてトップタイムのメルセデスについて尋ねると次の点を指摘、シーズンを通した強さには欠けると述べ、タイトル争いには否定的な見解を示した。
「逆に勘違いしてしまうというか、メルセデス速いじゃんって思うけど、(彼らは)いろんな意味で空力が安定しないから、タイヤはもたないと思う」
「基本的にゴールまでいけないクルマだと思う。ドライバーが速いから一発のタイムは出るけど、結果はあまり残らないと思うよ」
「だんだんオーバー(ステア)が出てきたり、ソフトタイヤでマルチなピット回数が増えてきたりすると、ゴールではやっぱりねって」

 では、右京さんが考える上位を争うチームとは、どういったチームなのだろう?
「最終的には空力のチームになってくる。安定感や、細かい点ではブローがタイヤに与える影響とか目に見えないものもあるから、そうなると経験値になっちゃうと思う」
「もちろん、接近しているからチャンスはみんなが持ってる。だけど、その分リタイアしない、上位でポイントを獲るチーム。その中でライバルよりひとつかふたつ多く勝っていればいい。重点レースや得意なコースの戦い方、エンジンのローテーションとか、そうやってすべてを考えると、やっぱり経験値のあるチームかな。でも、一発のパフォーマンスでハミルトンなんかが目立つと面白いかもね」

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