18日、イギリスのシルバーストン・サーキットで行われたF1若手ドライバーテスト2日目は、トロロッソをドライブしたダニエル・リカルドが総合トップタイムをマークした。
初日に引き続きドライコンディションで行われた若手テスト2日目は、前日同様、強い日差しが差し込み、路面温度は45度付近まで上昇する熱い一日となった。
そのなか、2日目のトップタイムをマークしたのは朝のセッションでトロロッソを走らせたリカルドだった。レースドライバーのリカルドは、ピレリの定めるタイヤプログラムのもと、ハードとミディアムの両コンパウンドを試し、ランチタイムの前にこの日の全体ベストを記録した。
そのリカルドは、午後からレッドブルRB9に乗り換え、来季の昇格をかけた非公式のオーディションにも臨んでいる。ここでも、午前中のパーソナルベストから約コンマ2秒落ちの総合3番手タイムをマークしたリカルドだが、彼の走行はまたもピレリのプログラム下で行われたため、チームが下した真の評価をうかがい知ることは難しい。
セッション序盤にグラベルにコースオフもしたリカルドだったが、それでも自分の能力は出しきれたと語っている。
「ピレリと(テストの)状況で、少し慎重を要した。マシンをアジャストすることは全然できなかったしね。理想を言えば、多少のメカニカル変更やコンディションに合わせたセットアップができれば良かった。でも、それは他のドライバーも同じだからね」
2番手には、トロロッソSTR8を引き継いだカルロス・サインツJrが入った。元WRCチャンピオンの父親が見守るなか、39周を重ねたサインツJrはリカルドのトップタイムからわずか0.044秒差のタイムをマーク。彼の走行は、条件こそリカルドとは異なるが、他の若手ドライバーにはギャップを築いた。
4番手には、ロータスのダビデ・バルセッキがつけた。彼は空力とタイヤ評価の作業を行ったが、走り始めに無線のトラブルに見舞われ、最初の数周はピットボードの指示に気付かない一幕も。そのため、ロータスはピットウォールで派手にピットインを指示する作業を強いられている。
マクラーレンをドライブしたオリバー・ターベイが5番手。再びフォース・インディアを走らせたジェイムズ・カラドが6番手につけ、同じくレッドブルをドライブしたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが7番手となった。
ピレリが持ち込んだソフトとハードコンパウンドの分析および空力パッケージの評価にあたったフェラーリのダビデ・リゴンが8番手。タイヤテストに従事したウイリアムズのパストール・マルドナドとザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが9、10番手で続いている。
11番手以下は、ウイリアムズのダニエル・ジュンカデラ、ザウバーのロビン・フラインス、ケータハムのウィル・スティーブンス、フォース・インディアのポール・ディ・レスタ、マルシャのロドルフォ・ゴンザレスとなっている。
最終日となる明日のテストでは、日本人ドライバーの佐藤公哉がザウバーC32をドライブする予定だ。