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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.06.26 00:00
更新日: 2018.02.17 08:56

関口、SGTタイで9位。3戦連続の入賞を果たす


関口雄飛プレスリリース

2015年6月25日

関口雄飛の速さをアピールできた予選、粘り強さを発揮した決勝。

SUPER GT第3戦、タイは3戦連続入賞の9位完走を果たす。

 SUPER GTで唯一の海外開催となる「BRIRAM SUPER GT 300km RACE」は、灼熱のタイ、チャーン・インターナショナル・サーキットで6月20日(土)~21日(日)に開催されました。

 昨年より開催時期が早められ、雨季ということもあって天候が心配された今大会ですが、幸いレースウィークの金曜日から日曜日にかけては快晴で、逆に灼熱の太陽がドライバー、スタッフ、そしてマシンに対して過酷なレースを強いることになりました。

 昨年に引き続き、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHより国内最高峰のSUPER GT 500クラスに参戦している関口雄飛は、今回は体調維持のために最も遅く、金曜日早朝にタイに入国し、そのままサーキットに向かいました。

 事前にトライしたシミュレーターでは、同じ仕様でトライしたGT500ドライバーの中で最速タイムをマークしていた関口でしたが、タイヤ技術者やエンジニアとのミーティングを終えると、脇阪寿一選手とともに積極的に灼熱のコースウォークに出ました。実際のコースの路面舗装状態や、縁石、ランオフ・エリア等を詳細にチェックする為です。関口は、しっかりとシミュレーターと実際のサーキットの違いを確認して、土曜日のフリー走行、予選に臨みました。

 土曜日のフリー走行は気温30.5度、路面温度37.7度というコンディションで開始されました。各車想定している状況が異なる為に、実際に自分たちがどれだけの速さを持っているのかわからない状況でしたが、このコースに関しては、日産勢が有利なことは、相対的な順位からも明らかでした。

 フリー走行を13番手、1分27秒126で終えた関口でしたが、マシンから降りた直後に「予選の開始される午後3時の気温、路面温度の高さを想定してマシンをセットアップしていたので、フリー走行の順位は気にならないし、むしろ予選には自信があります」と語っていました。

 気温36度、路面温度62度という、さらに過酷な条件下で迎えた予選では、ライバルたちが苦戦する中、関口雄飛はその自信を結果で証明しました。1分25秒576で、総合2番手、LEXUS勢のトップでQ1を通過したのです。首位とは0秒027差という僅差。タイヤが最もおいしい状況のアタック時に遅いマシンに進路を阻まれ、最後の最後に歯を食いしばって絞り出したタイムでした。

 その関口の走りに応えようとQ2では脇阪寿一選手がポールポジションを狙って積極果敢な攻めの走りを見せてくれましたが、一瞬、路面にバウンシングしてしまい、スピン。脇阪選手は苦渋の表情でピットに戻ってきました。より高いダウンフォースを求めて車高を更に0.2ミリ下げたことが結果的に裏目に出てしまった可能性もありますが、チームが一丸となって攻めた結果だけに、坂東正敬監督もそのパフォーマンスには納得した表情でした。

 日曜日の決勝、スターティンググリッドは4列目8番手。通常とは異なる戦略でスタートドライバーは脇阪寿一選手が担当しました。スタート直後のタイヤが温まるまでの数周の間に、ライバルたちよりハード・コンパウンドを履いた脇阪選手はポジションをダウンさせてしまいますが、さらに5周目に起きた上位陣の接触事故で黄旗が出され、その黄旗区間中での減速走行時に後続車に突っ込まれスピン、コースアウト。大きなタイムロスを強いられてしまいました。当該車両には20秒のピットストップ・ペナルティが課せられましたが、我々の遅れが取り戻せるものではありません。12周目には路面温度が60度を超え、マシンにとってもドライバーにとっても過酷なレースとなりつつありました。

 坂東監督は28周目、いち早く脇阪寿一選手をピットに呼び戻し、関口雄飛にドライバー交代。13番手からの追い上げを開始します。トップからのタイム差だけを意識してトップグループと遜色ないタイムで終始、攻めに攻めた関口雄飛は、レース終盤には9番手まで浮上。あと1周あれば8番手というタイミングでチェッカーフラッグを受けました。レース中の関口のベストタイムは、ファステストタイムを出したマシンから0秒039遅れの3番手という結果でした。不運なアクシデントされなければと悔やまれる結果でしたが、速さは充分に証明できたレースでした。

■関口雄飛のコメント
「予選では、スリップを使おうと前にいかせたマシンが思ったほど速くなくて、逆にタイヤの一番おいしいところで引っ掛かってしまいました。それがなけれはトップタイムは確実に出せたと思いましたが、自分の仕事はトップタイムを狙うことではなく、Q2にバトンをつなげることだと強く意識して、最後のアタックは歯を食いしばって頑張りました。結果的にQ2進出を果たせたことと、LEXUS勢のトップだったということは、素直に嬉しかったです」

「決勝レースは、寿一さんも言っていましたけど、あのアクシデントは相手もフラッグが見えていなかった可能性が高いので仕方がないとは思いますが、本当に悔しいです。ステアリングを委ねられた後は、自分なりに暑さも忘れて限界まで攻めて追い上げました。完璧な仕事はこなせたと思います。タイヤは終盤でも大丈夫でしたし、自分のベストラップもレース終盤で出したもので、トップと遜色ありませんでしたから、ある意味、好調は維持できていると思います。体力的にもまったく問題はなかったです。この好調なペースを維持したまま、次の富士こそ、チームが一丸となって表彰台を狙います。」