2012 SUPER GT SERIES ROUND7 SUPER GT IN KYUSHU 300KM
2012スーパーGTシリーズ第7戦
SUPER GT IN KYUSHU 300KM(オートポリス・大分県)
距離:4.674km×65周(303.810km)
予選:9月29日(土)晴れ・観衆:11,200人(主催者発表)
決勝:9月30日(日)晴れ・観衆:21,100人(主催者発表)

関口雄飛(NDDP RACING)
目前で逃したポールトゥウイン

 関口雄飛(せきぐち ゆうひ/24歳)は次世代の日産自動車/NISMOのモータースポーツ活動を担うレーシングドライバーとして、「世界及び日本のトップカテゴリーで活躍できる若手ドライバーの育成」を目標に創設されたスカラシップ・プログラム--NDDP(ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム)に抜擢されました。今季は国内最高峰のGTカーレース「SUPER GT」のGT300クラスへ千代勝正と組んで参戦し、NISSAN GT-R NISMO GT3車両「#3 S Road NDDP GT-R」を走らせています。

 関口はモラルハザードの累積ポイント超過で第6戦富士の欠場を余儀なくされましたが、第7戦オートポリスで戦線に復帰しました。ただし、このレースではライバルがシリーズの特別競技規則でウェイトハンデを軽減される中、「#3 S Road NDDP GT-R」は関口が前戦を欠場したため96kgと重いままです。しかしこうした厳しい条件でも、関口は雨中で圧倒的な速さを見せて初のクラスポールポジションを獲得。決勝ではフィニッシュ直前まで首位を走行しましたが、リアタイヤが脱落するトラブルで残念ながら19位に終わりました。

■9月29日:公式練習~予選
公式練習/3番手 1分53秒714(関口雄飛)
予選  /1番手
Q1:1番手・1分59秒943(関口雄飛)、Q2:1番手・1分57秒427(千代勝正)、Q3:1番手・1分52秒702(関口雄飛)
 台風の影響で土曜日は朝から雨が降り始め、路面はヘビーウェットの状態で午前の公式練習が始まりました。関口はレインタイヤを装着してコースインするや、クラスベストタイムを記録して快調に周回を重ねました。ウェイトハンディは過酷でしたが、ウェットコンディションに強いGT-Rの特性にも助けられ、他車の追随を許しません。雨脚が弱まるとライバルもタイムアップしましたが、関口の「#3 S Road NDDP GT-R」はクラス3番手でこのセッションを終えました。午後のノックアウト予選は関口がQ1とQ3を担当、千代がQ2を担当しました。関口、千代ともセッションのクラスベストタイムを記録。特にQ3の関口は4周にわたり周回毎に自らのベストタイムを書き換えてライバルを圧倒、「#3 S Road NDDP GT-R」にとって初のクラスポールポジションを獲得しました。

■9月30日:フリー走行~決勝
フリー走行/1番手 1分57秒840(千代勝正)
決勝/19位 54周・1時間55分41秒961
 午前9時20分からのフリー走行では、まず千代がコースインし、1分57秒840のクラスベストタイムを記録。その直後、霧による視界不良のためセッションは赤旗中断となり、午前11時からやり直す予定のフリー走行も、結局は霧が晴れずにキャンセルとなりました。

 決勝のスタートは千代が担当しました。決勝直前のウォームアップ走行でも千代はクラスベストタイムを記録。霧雨の中、セーフティーカー先導でスタートが切られると、首位を守ったまま後続の#66アストンマーチンをじりじり引き離し始めました。ところがその後、雨脚が弱まりコースが乾き始めると#66アストンマーチンがペースを上げ、千代が築いたマージンは徐々に縮まります。

 11周目に発生したアクシデント処理のため12周を走り終えた段階でレースはセーフティーカー導入、16周終了時点でレースが再開されました。千代は後続車を押さえ込みながら首位を走りましたが、21周目に#66アストンマーチンの先行を許し2番手へ後退しました。

 千代は30周を走り終えてピットイン、関口にマシンを引き継ぎました。首位を走る#66アストンマーチンは34周を走行してピットイン。このとき給油作業に手間取ったため、その間に関口が首位を奪いました。関口はタイヤ消耗を考慮しながら走行、追い上げてきた#66アストンマーチンを押さえ込みながら余力を残す走りでチェッカードフラッグを目指しました。ところが首位走行中の55周目、突然左リアタイヤが脱落するトラブルに見舞われ走行不能に陥り、惜しくもレースを終えました。

■関口雄飛のコメント
「前回の欠場については、いろいろと悩みました。チームスポーツで周囲に迷惑を掛けたことは十分に反省し、しかし自分らしい積極性を失わないようにと努めました。土曜日は、インターミディエイトタイヤを使ったときだけアストンマーチンに逆転されましたが、その他のセッションは全部トップタイムが出せたので満足しています。GT-Rは強い雨で速いので、ウェイトハンディも考えてこの週末は雨を願っていました。Q3はインターミディエイトで走りました。午前中はこのタイヤで負けたので攻めの走りに徹しました。決勝ではトップに立ったあと、後ろから追い上げて来るのはわかっていましたが、あまり頑張りすぎるとタイヤが壊れてしまいそうだし、頑張ったところでコンマ5秒上がるか上がらないかなので、とりあえず後ろが近づくまで様子を見ていました。後ろが追いついてきたので少し粘ったら、意外と攻めてきませんでした。そのうち相手は水を探してラインを変え始めたのが見えたので、『あ、後ろもタイヤがきついんだ』と思って、同じペースに合わせていました。こちらもつらかったのですが、最後に逃げる余力を残していました。でも(54周目の)最終コーナーで違和感があって、パンクかなと思って、無線を使ってストレートで確認してもらったら、異常はないということでした。そのまま第1コーナーに入っていったら、やはりおかしくて、その先でスローダウンしたんですが、もう曲がりきれない状態になっていました。自分としてはミスなく、良い仕事を終える寸前だったのですが、トラブルもレースとして受け入れるしかないですね。最終戦は良い形で終われるように頑張りたいと思います」

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