2011年F1第11戦ハンガリーGPは、現地時間31日に当地のハンガロリンクで70周の決勝レースが行われ、マクラーレンのジェンソン・バトンが今季2勝目を挙げた。小林可夢偉(ザウバー)は11位だった。
生憎のウエットスタートとなった決勝は、ポールシッターのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が好スタートで序盤のトップを守ったものの、ベッテルはレース早々にハーフウエットの路面に足元をすくわれ2番手にドロップ。これでトップに立ったルイス・ハミルトン(マクラーレン)がベッテルを攻略したバトンとともに1-2態勢で中盤過ぎまでレースを引っ張った。
しかし、後半は3ストップ作戦を選択したバトンが徐々に4ストップのハミルトンを追いつめていく展開へ変わり、さらに首位走行中だったハミルトンが単独スピンを喫してトップが逆転。これでレースリーダーとなったバトンがその後も後続との差を保って今季2度目となるトップチェッカーを受けた。バトンは、F1初優勝の地でキャリア200戦目のメモリアルウインを飾り、通算11勝目を獲得。マクラーレンは今季初の2連勝を達成した。
2位はバトンと同じ3ストップ作戦をとったベッテルで、3位には4ストップのフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が2戦連続となる表彰台を得た。
一方ハミルトンは50周目前後にきた雨を利用し、浅溝のインターミディエイトタイヤで逆転に出るギャンブルを仕掛けたが、それが裏目に出てしまい、さらに単独スピンが他車を巻き込むものだったとしてドライブスルーペナルティを課せられ、終盤は完全に優勝争いから脱落。同じくギャンブルに失敗したマーク・ウエーバー(レッドブル)を最後に交わして4位でフィニッシュした。
ザウバーの小林可夢偉は、レース序盤から着実に順位を上げ、最後3回目のピットストップを60周以降まで引っ張る作戦をとって7位争いを繰り広げたが、残り10周付近でタイヤが終わりを迎え一気にトップ10圏外へポジションダウン。11位でのフィニッシュとなった。