脇阪寿一のGT500引退というビッグニュースで始まった今季の体制発表会。そのトヨタに続いて、12日の14時からは、ホンダの今シーズンの国内におけるモータースポーツ活動計画を説明する記者発表会『2016年 Honda 国内モータースポーツ活動計画発表会』が開催される。今回はこのホンダ発表会に関する注目ポイントをまとめてみた。
近年、スーパーフォーミュラは国内外のドライバーから注目を集めるカテゴリーとなっており、今季のシート争いはこれまで以上に激しいものとなっている。昨年末のメーカーテストには昨シーズンのGP2で2勝を挙げたリッチー・スタナウェイやインディカーで戦うステファノ・コレッティなどの強力ドライバーが参加している。そのなかでも参戦が有力視されているのが2015年GP2王者のストフェル・バンドーンだ。今季マクラーレン・ホンダのリザーブドライバーを務めるバンドーンは将来のF1シート獲得にSF参戦が役立つとも公言しており、参戦へ向けた意欲も非常に高いと言える。
もしバンドーンが参戦するとなれば、スーパーフォーミュラがこれまで以上に国内外の注目を集めることは必至。また、世界耐久選手権(WEC)王者やF1参戦ドライバー、国内トップドライバーなど強豪ひしめくカテゴリーで、バンドーンがどんな走りをみせるかも気になるところだ。なお、バンドーンが参戦する場合、チームはダンディライオンに所属するとみられており、そのダンディライオンからは昨年所属していたナレイン・カーティケヤンがトヨタ陣営のSUNOCO Team LeMansへ移籍している。加えて、ホンダ陣営ではチーム無限やDORAGO CORSEが再び2台体制になるのではという情報もある。
一方、スーパーGT500クラスのホンダ陣営に関しては、多くのドライバーが昨年と同じチームに留まりそうな情勢。ただ、何名かのベテランドライバーがチームを移籍するという噂もある。また、マシンに関してはオートスポーツ本誌が報じているように、これまで搭載されてきたハイブリッドシステムが外される可能性が浮上している。仮にハイブリッドが降ろされれば、最低重量規定も引き下げられ戦闘力が向上することは間違いなく、今季の戦況を占う上で重要な要素と言える。また、ベース車両である新型NSXは北米市場で2月25日から受注が開始される。細かな点ではあるが、参戦車両名の『NSX CONCEPT-GT』から“コンセプト”の文言が消えるかどうかも気になるところ。
GT300クラスでは、12年シーズンから戦ってきたCR-Z GTが昨シーズン限りで引退。後継車については明らかにされていないが、このタイミングでARTAからなんらかのアナウンスがあると考えてよさそうだ。
また、この発表会は「国内における2輪、4輪の参戦体制、およびホンダの国内モータースポーツ活動計画の概要」を説明するものとされているが、インディカー・シリーズ、世界ツーリングカー選手権(WTCC)などの海外カテゴリー、GP2に参戦している松下信治、GP3のオフシーズンテストに参加した福住仁嶺といった海外カテゴリーへ挑戦するドライバーに言及するかも注目だ。
上記のものはあくまで予想、推測の域を出ない情報だが、ファンにとってはどれも気になるポイントばかり。明日のホンダ体制発表会はUstreamでのライブ配信が予定されているので、噂の真相をリアルタイムに確かめることができる。
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