オートスポーツ東日本スポーツカートシリーズ第4戦が9月22日、千葉県市原市の新東京サーキットで行われた。今大会は4時間の長丁場を2〜8人で戦うレースとして開催。
自チームで所有するカートを持ち込み参加する、GT1クラスはSAFTY FAST(稲垣敦也 選手/松崎祐介 選手/谷藤英明 選手/佐藤芳春 選手組)が優勝。主催者の用意するカートで参戦のGT2クラスは、ミストラルウィンズ(石井康司 選手/JUNJUN 選手/西岡 寛 選手組)が勝利を収めた。GT2クラスがフルエントリーとなるレースはすでにあったが、今回は持込みカートのGT1クラスでも初めてのフルグリッドとなり、30チーム、総勢120名以上のドライバーが参戦とにぎやかな大会となった。
秋の大型連休の合間の開催とあり、東日本シリーズ第4戦は非常に多くの参加を集め、今大会の“遠方賞”はGT2クラスのウタマロ'S1048style(垣内 剛 選手/橋本 誠 選手/大西正明 選手/藤田誠悟 選手組)。西日本シリーズの常連チームが「すごい渋滞で11時間くらい」かけて来場、またチーム員の親戚が所属する、39アリスレイ(カン 選手/ゴウ 選手/クニ 選手/ナル 選手/アキラ 選手/フジノ 選手組)との2チーム態勢で出場となった。
ウタマロ'S1048styleはレース途中、好位置に着け西日本第2戦・4位の実力を発揮していたが、アクシデントにより後退、惜しくも上位進出はならなかった。
このほか、GT1クラスでは、エンジョイ派カートレースの最大イベントであるK-TAIを終え、好調チームはその勢いで参戦、また「K-TAIでは悔しい結果に終わったので、ホームコースの利を活かして果敢に表彰台を狙う」とリベンジの場としてオートスポーツ シリーズを選択したRS GEN R-30→40(長谷川琢磨 選手/己野忠促 選手/東 高史 選手/会田秀人 選手/石川友博 選手組)など、多数のエントリーを集めた。
レースはGT1のR2-RACING@GEN(小原正美 選手/佐久間馨 選手/糸谷 涼 選手組)がジュニアドライバーがスタートを担当、スピードを武器に逃げる展開を見せ、開始からどんどんとリードを広げていく。
ただし、GT1クラスではジュニアドライバーを起用するチームは、他チームよりも多いピットストップ回数をハンディキャップとして義務付け、GT2クラスでは女性を除くチーム員の年齢と体重により義務ピット回数が決められている。これは、体重が軽く、体力もある選手を擁するチームが有利とはならず、“おじさんチーム”でも十分に勝機あるように定められたものである。
また、レース途中で必要となる給油作業に関しても、慌てて事故にならないよう、3分間という十分すぎる停止時間が規定されているので、燃費およびピットストップといった要素もレースでは重要となり、その時々でのポジションだけでなく、4時間後のフィニッシュラインを見据えた頭脳プレーも必要となる。
リードを確保した上で義務ストップをこなしたい、“逃げ”のチームと、少ないピット回数を武器に安定したペースで追い上げるチームによる展開に異変が出たのは、開始からおよそ1時間15分。トラブルによりストップした車両を回収するため、セーフティーカー(SC)が導入される。
このタイミングで給油やドライバー交代を実施するためにピットレーンへと飛び込むチーム、反対に集中するピットでの混雑によるタイムをロスを嫌い周回を重ねることを選択するチームと分かれる。ただし前述の通り、チームごとにピット回数が違うので、この結果が正しいのか間違っていたのかは、その時点ではわからないまま。
2回目のSCが導入された後の、レース終了まで40分ほどの時点でGT1クラスはR2-RACING@GENがSAFTY FASTを2周リード。ただし、R2-RACING@GENは義務ピットストップをあと1回残している状態、対するSAFTY FASTは義務回数をクリア。その後にはGARAGE KAIT(塚田雅一 選手/鹿倉育男 選手組)が1回のピットインを残してつけている。
GT2クラスはミストラルウインズ、く連隊・マリオパーティー(茸男 選手/鈍器 選手/悪類似 選手/悪男 選手/桃姫 選手組)が1周差、その1周後方に360R(山野 潮 選手/須藤耕志 選手/安達 慎 選手組)、Scuderia Atoyoro(田村達基 選手/相楽誠一 選手/早川弘将 選手/村田守弘 選手組)が続くがGT2上位陣はどのチームも義務ストップはクリア済みとなっている。
レース終了間際で、さらに2回立て続けにSC導入となったが、総合トップのSAFTY FASTは順調に周回を重ねる一方で、R2-RACING@GENは給油ストップとマシンリペアを行い後退。結果、SAFTY FASTが優勝し、負けなしの4連勝でシリーズは2戦を残して状態ながら早々と満点チャンプを確定。
2位には安定した走りで追い上げに成功したTEAMG・J・C@ルーフR(小池誠一 選手/高橋正幸 選手/北城博志 選手組)が入り、3位はGARAGE KAITというトップ3になった。
GT2クラスはミストラルウインズ、く連隊・マリオパーティー、Scuderia Atoyoroの表彰台獲得でレースが終了。ポイントランキングではミストラルウインズがリードを広げ、DES SPEED オカモA(市川誉志 選手/池野直弘 選手/菅野勝義 選手/高橋 潔 選手/よこっち 選手組)、く連隊・マリオパーティー、G-PAN+(くわっち 選手/タモリ 選手/コメルトン 選手/gajiro 選手組)と続く結果となった。
オートスポーツ東日本スポーツカートシリーズ第5戦は10月12日(月・祝)の開催。10月24日は愛知県のMIHAMAサーキットで名古屋圏初開催となるMIHAMAシリーズが開催される。