DENSO KOBELCO SC430
第5戦鈴鹿はアクシデントで9位フィニッシュ
SUPER GT 第5戦鈴鹿レポート
2013 SUPER GT 第5戦「42nd INTERNATIONAL Pokka Sapporo 1000km」(8/17-18)
鈴鹿サーキット(1周5.807km)
入場者数:予選26,500名、決勝36,000名 合計62,500名
8月18日(日)、真夏の大一番勝負となるSUPER GT第5戦「42nd INTERNATIONAL Pokka Sapporo 1000km」の決勝が行われ、10番グリッドからスタートしたDENSO KOBELCO SC430は淡々と自己のペースを守って堅実な走りでチャンスを窺いながら走行。ピットワークも確実に安定した作業で次第に順位を上げていき、終盤には7位に浮上した。しかし、143周目のS字にて石浦がGT300のクルマに押し出される形で無念のコースオフ。コース復帰に時間を費やし9位にポジションダウン。その後、石浦は自己ベストをマークして挽回を図ったが最終的に予選順位から1つ上げる9位フィニッシュとなった。
悔しい接触アクシデントで順位を下げたDENSO KOBELCO SC430は、ドライバーポイントでは3点を獲得(合計37点)し、首位と5ポイント差のランキング5位に。チームポイントでは5点を獲得(計50点)し、首位と4ポイント差のランキング4位となった。次の第6戦は9月7日(土)・8日(日)に富士スピードウェイにて300kmで争われる。
□公式練習走行
前戦SUGOでは壮絶なバトルから生還し4位を獲得しランキング2位に浮上したDENSO KOBELCO SC430。真夏の1000kmにおよぶロングバトルとなる第5戦の舞台は鈴鹿サーキット。チャンピオンシップ争いも熱を帯び、この鈴鹿は天下分け目の大一番勝負となる大事な一戦。予選方式はノックアウト方式(Q1・Q2)、決勝は約1000km(173周)で争われ、ピットストップは通常4~5回。ウェイトハンディは68kgを搭載する。鈴鹿は国際的にも有名なテクニカルなドライバーズサーキット。6時間近くに及ぶロングディスタンスゆえに様々な要因によるドラマティックな展開になりやすく、チームの総合力が試される伝統の一戦である。両ドライバー/監督/エンジニア/メカ/スタッフとも、この真夏の鈴鹿での優勝経験を持つ心強い布陣。昨年も76kgのハンディを背負いながら中盤までトップ争いを演じており勝機は十分。17日(土)キッズウォーク後に行われる「FAN MEETING」に参加する多数のファンからの声援の後押しを受けながら、チームの士気も意気込み高く、シリーズトップ奪取へ粉骨砕身に臨んだ。
17日(土)午前中の公式練習走行は強い日差しが照りつける快晴。気温32度/路面温度45度と朝から高温となった9時20分からの混走セッションでは石浦からクルマを確認。低速コーナーなどで曲がりにくいと石浦がコメント。また重量増によるロールの大きさを訴えた。足回りのセットを調整しながら11周を走行しクルマを仕上げていった。12周目から脇阪がドライブ。重量を積んで56秒台ペースでラップを重ねるも、脇阪もクルマの違和感を訴えながらのドライブとなった。27周目からは再び石浦がステアリングを握り予選アタックのシミュレーションを実施し、タイムは1分53秒521。7月の公式テストでは52秒台に入れていたので更にタイムを削りたいところ。決勝は6時間近く1000kmの長丁場とはいえ可能な限り予選上位を獲得したい思惑であった。その後のGT500単独セッションでは、脇阪のQ1アタックシュミレーションで1分53秒950。公式練習走行では37周を走行し、石浦がマークした1分53秒521の9番手タイムでQ1/Q2への準備を終えた。
□公式予選
■Q1:脇阪が重さに苦しみQ1突破ならず
17日(土)公式予選Q1は、気温35度/路面温度51度と非常に高くなり、路面コンディションは厳しい状態に。公式練習走行後のメンテナンスで不具合が見つかり修正。クルマのセッティングも手を加えて様々な修正を行った。何としてもQ1突破を果たしたい脇阪。乗車前に一発気合いを入れた脇阪は一気にクルマに乗り込んだ。残り7分半ほどでコースイン。ウォームアップ中、クルマは改善方向に進んだ模様との無線が脇阪から入った。だがアタックラップに入ると他車は軒並みセクタータイムを上げてきており、Q2進出へのボーダーライン付近の戦いは厳しさを増していた。3周目に1分53秒786で8番手タイムを刻んでQ2進出圏内、4周目もアタックを敢行したがタイムアップならず。他車数台にタイムを更新されてしまい、結果は予選10番手に。ウェイトハンディに苦しみ予選上位獲得はならず。決勝は10番グリッドからの逆襲を目指すこととなった。
□決勝
■フリー走行
18日(日)決勝日のフリー走行開始時は、気温30度/路面温度34度での雲が多めながらも快晴。走行直前に雨がパラパラと降ってウェット宣言が出たもののドライ路面で、8時から30分間のフリー走行が始まった。クルマの確認のためまず脇阪からドライブ。出だし4番手タイムを出すなど改善が進んだ様子となった。次に石浦がドライブしたが、ボトミングが気になるとのコメントで足回りを調整をしながらサーキットサファリも続けて乗車した。公式練習走行とサファリで23周を走行して1分56秒092の10番手となった。
■決勝スタート
第1スティント:石浦が自己ペースで堅実な走り
18日(日)12時30分決勝スタート時点は気温34度/路面温度47度。雲が消え夏空の暑いドライコンディションとなった。10番グリッドからスタートしたDENSO KOBELCO SC430を駆る石浦は、1コーナーで12号車がアウトから仕掛けられたが無理をせずにポジションを明け渡す。これからの長丁場のレースを見据えた走行にあくまで徹した。ウェイトが重くのしかかり、ブレーキングやGがかかり続けるコーナーではその影響でハンドリングが厳しいながらも丁寧な走り。13周目は軽い19号車にセクター2で抜かれたが、冷静に自己のペースで堅持な走りを続けた。次第に路面コンディションも悪化していき、クルマのバランスとしてはアンダーもオーバーも出る難しいステアリング捌きを要求される状況でも、クレバーに淡々と走行。そして35周を終え最初のピットインとなった。
第2スティント:脇阪が酷暑の時間帯を順位キープで乗り切る
42秒ほどのピットインタイムで脇阪を送り出す。この頃、日差しは厳しく車内温度も上昇。クールスーツ着用しているとはいえ厳しいドライビング環境の中での戦いで、普段から体力トレーニングをきめ細かく行ってボクサーの様に絞られ鍛え抜かれた鋼のような体躯を持つ脇阪にとっても、厳しい環境でのドライビング。10位のポジションで走行する脇阪は、300クラスを何台もパスしてもラップタイムを落とさずに戻ってくるテクニックで後方からの追従も許さずに順位キープ。脇阪ならではのドライビングで安定したペースを見せた。66周目300クラスのクルマが出火。これによりセーフティカー導入となり、リスタートに。チームはこの機会でギャップを削るべく69周を終えピットインを決めた。
第3スティント:セーフティカー導入でギャップを削り、石浦が6位争い
脇阪から石浦へ43秒ほどの迅速な作業でコースに復帰。73周を終えセーフティカーが退去。順位は9位となっていた。ここで前とのギャップも大きく削ることとなり、リスタート後は6位争いの集団の中で接近戦を繰り広げた。集団後方から果敢に前を攻め立て、前を伺う石浦。74周目にウェイトの軽い6号車に先行を許し10位となったものの6位争いの集団に1分56秒台の速いペースで離されないように食らいついていった。そして105周を終え3回目のピットインとなった。
第4スティント:脇阪が7位浮上で懸命の走り
42秒ほどのピットインタイムで脇阪を送り出す。コースに復帰して順位が落ち着くと8位に。115周を終えるとペナルティ車両もあって7位浮上となった。まだまだチャンスは巡ってくると諦めない脇阪は、前とのギャップを少しずつ削りながら懸命の走りで前を追いかけた。次第に気温も下がってきており、風もあることから路面温度も下がっていき、暑さも和らいで全体的に各車のペースも上がってきた中、最終スティントで勝負をかけるべく、138周を終え、最後のピットインとなった。
第5スティント:石浦が接触され無念の9位後退
41秒ほどのピットインタイムで最後の勝負に石浦を送り出す。ピットワークはミスもロスも無く確実に安定した作業で4回すべてを完了させた。解き放たれた石浦は最後の追い込みにかかり、142周目には自己ベストを更新する1分56秒094を叩き出す勢いのある走り。だが143周目のS字にて300クラス33号車の押し出される形でアウト側に無念のコースオフ。悲痛な石浦の無線とモニターに映し出された映像にピットは騒然となった。バリアに軽く接触もクルマとタイヤにダメージが無いことは幸いだったが、コース復帰に時間を費やし9位にポジションダウンを余儀なくされた。その後、怒り心頭の石浦は1分56秒0934の自己ベストをマークしながら速いペースで挽回を図り、追い上げてきたポイントリーダー100号車を退ける血気盛んな走り。だが挽回叶わず、最終的に予選順位から1つ上げる9位でのゴールとなった。
ドライバーポイントでは3点を獲得(合計37点)し、首位と5ポイント差のランキング5位に。チームポイントでは5点を獲得(計50点)し、首位と4ポイント差のランキング4位となった。次の第6戦は9月7日(土)・8日(日)に富士スピードウェイにて300kmで争われる。
□脇阪寿一
「クルマが思った通りの動きではなくパフォーマンスに不足しながらも何とか走りきってポイントを獲得できたのは良かったです。ランキングは5位となりましたがトップとのポイント差は5点。まだまだタイトル争いに残れているので、残りの3レース、特に次の富士ではパフォーマンスを改善して良い走りをお見せしたいと思います。土曜日のファンミーティングに集まっていただいた皆様、元気をもらいました。ありがとうございました。また、いつも応援くださる皆様、感謝です。今後ともよろしくお願いします」
□石浦宏明
「走り始めからクルマの違和感のあるところをもっと改善しなければというところで決勝に入ってしまい、その決勝でも苦しい戦いになってしまいました。300クラスとの接触はお互い別々の戦いをしているのですから憤りを感じますね。相手にペナルティも出ていますし、順位をお互い失うだけですから。次の富士はとにかく気持ちを切り替えて、今回何とかポイントが獲れてシリーズ争いに踏みとどまっていますから、後半戦への逆襲のきっかけにしたいです」
□大澤尚輔監督
「この鈴鹿でパフォーマンスは不足していましたが、できる限りのことはチームとして出来ていました。ランキング順位を落としましたがトップと5ポイント差。クルマの走りが戻れば次の富士では底力を発揮して良いタイトル争いが出来ると確信しています。チャンスはまだ残っているので、あと3戦を死に物狂いで一生懸命、戦いたいと思います」
