2015 SUPER GT 第7戦 オートポリス レースレポート
日程:予選/10月31日(土),決勝/11月1日(日)
サーキット:オートポリス(大分県日田市)
参戦クラス:SUPER GT GT300クラス
エントラント:DIJON Racing
ドライバー:Takamori博士、田中勝輝
マシン:DIJON Racing GT-R(日産 GT-R NISMO GT3 /R35)
結果:予選22位 決勝15位(GT300クラス)
2015年SUPER GTシリーズも終盤を迎え、大会唯一の九州開催となる大分県日田市オートポリスサーキットで、SUPER GT第7戦『SUPER GT IN KYUSHU 300KM』が10月31日から11月1日に開催された。
今回の舞台であるオートポリスサーキットは山間の起伏の激しい地形を活かしたアップダウンの激しいテクニカルサーキットであり、標高が高いだけでなく、阿蘇山麓に位置することから天候変化の予想も難しく、レース戦略を組み立てるのが非常に難しい。DIJON RacingはTakamori博士と田中勝輝のコンビで第7戦に挑んだ。
■10月31日(土) フリー走行
好天に恵まれたものの、秋の終わりを感じさせるまでに寒さを感じる中、ドライコンディションのなか、9時00分よりフリー走行が行われた。しかし、開始早々にGT500車両のクラッシュによる赤旗中断があり、車両回収及びコース整備に大幅に時間が掛かり、朝のフリー走行は実質的に1時間と非常に短時間となってしまった。
陽は上がってきているが、まだ路面温度が18℃程度と低いため、様子見のラップを続け、マシンの感触とコース状況を入念に分析する。路面温度はなかなか上昇が少ないが、時間も限られている事からプログラムを消化するために積極的に周回し、DIJON Racing GT-Rは、終盤にTakamori博士がマークした1分47秒508がベストタイムとなり、このセッションはGT300クラス23位となった。
■10月31日(日) 予選Q1
午前中に引き続き、好天の下で行われた予選Q1セッションはエースドライバーのTakamori博士が担当した。気温10℃、路面温度15℃と肌寒い中、13時30分にGT300クラスの予選Q1がスタート。タイヤを入念に温めるために計測2周目よりアタックを開始する。
アタックラップに入ったTakamori博士、まずは1分47秒089をマークし2位につける。その翌周には1分46秒610までタイムを短縮し、順位は少し落としたものの6位と好位置につけるも、タイヤライフの影響を考慮して、早々に予選アタックを終了する。
残り時間5分の時点で予選Q1突破ラインを上回る12位につけていたDIJON RacingGT-Rではあったが、セッション終了時にはライバル勢のタイムアップもあって22位まで後退し、残念ながらQ2進出に進出することは叶わなかった。
■11月1日(日) フリー走行
予選日の好天から一転、曇り空の下で迎えた決勝日。気温は一段と下がり、肌寒さを増したなか、9時00分からウォームアップ走行のセッションが行われた。決勝に向けて、コースコンディションの確認やピットストップ作業の予行演習など、決勝レースに向けた最終確認を滞りなく行い、午後から行われる決勝レースに向けた準備を万全に行った。このフリー走行は15周を計測。田中のマークした1分48秒865がベストタイムとなり、クラス24位で終了した。
■11月1日(日) 決勝レース~300Km~
今にも雨が降り出しそうなほどに濃くなる空模様の下で、14時00分から決勝レースのローリングスタートが開始された。スタートドライバーを務めるTakamori博士は虎視眈々と上位進出する機会を伺う。しかし、混戦の中、GT500クラスの車両が追いついてきた8周目、すぐ前方を走る111号車SLSが第2ヘアピンでスピンしコースをふさぐ。これを避けるためにTakamori博士は、大きくレコードラインを外したことで順位を落としてしまう。
順位を回復するべく仕切り直して走行を続けるが、今度は5号車86マザーシャーシ(86MC)に行く手を阻まれ、簡単には抜かさせてもらえずペースを上げられず我慢の走行を強いられてしまう。そんななか、レース距離の3分の1を過ぎた20周目に、コース上では雨が降り出してきた。
しかし雨量は少なく、Takamori博士からの無線で『路面はドライタイヤでいける』との報告を受けたDIJON Racingは、そのまま走行継続を指示。ライバル勢の動向と天候変化を読みながら、ピットストップのタイミングを図った。
ピットとドライバーの間でタイヤの磨耗状況や路面コンディションについて無線で打ち合わせながら虎視眈々と走行を続け、36周を終えるころには、GT300クラス11位まで順位を上げたタイミングで、DIJON Racingは、Takamori博士にピットインを指示する。
最終的に、ピットイン直前に、Takamori博士から『タイヤ温存したので、絶対、無交換で最後まで持つよ!』という報告もあって、予定していたタイヤ交換をキャンセル。急遽タイヤ無交換作戦を実施することとした。
ピットに戻ってきたDIJON Racing GT-Rはチェッカーまでの必要燃料を給油したのみで作業を終え、田中に残り全てを託すことになった。ピットアウト後の田中は上位陣と遜色ないタイムで周回。先行するライバル勢との差を縮めてきた。
レースもいよいよ終盤を迎え、65号車SLSと360号車GT-Rに追いつき、13位争いを展開する状況となる。そして迎えた最終ラップ、ここでアクシデントが発生。コントロールを失ったGT500車両に押し出されてしまい、大きくタイムロスすることに。。。
幸いにも走行不能になるほどのダメージでは無かったため、DIJON Racing GT-Rは順位を落とすも、GT300クラス15位で第7戦のチェッカーフラッグを受けた。
■最終戦に向けて
2015年SUPER GTシリーズも11月14日~15日(日)にツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で開催される最終戦を残すのみとなりました。ツインリンクもてぎはDIJONRacing本拠地からわずか数分のホームコースとなります。
この一年を締めくくる最終戦に、DIJON Racingは、SUPER GTでは普段、監督を務める井上恵一がドライバーとなり、47号車(井上恵一/柴田優作)、48号車(Takamori博士/田中勝輝)の二台体制で参戦致します。
今季応援して頂いた皆様のご期待に応えるべくチーム全力で頑張りますので、引き続き熱い声援よろしくお願い致します。
