■2015 スーパー耐久シリーズ第3戦 レースレポート
~DIJON Racing GTドライバー育成Project~
DIJON Racingエンドレスワコーズ#48 不屈の走りを見せるも規定周回数不足でリタイア!!
開催日時:予選 7月4日(土)/決勝 7月5日(日)
開催地:富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)
ドライバー:Takamori博士/湯澤翔平/北川剛/富田竜一郎
マシン名:DIJON RacingエンフドレスワコーズDC5
参戦クラス:2015年SUPER耐久シリーズ/ST-4クラス
レース結果:予選:ST-4クラス19位/決勝:リタイヤ(規定周回数不足)
スーパー耐久シリーズ 2015 第3戦【SUPER TEC】“YOKOHAMA Summer Festival!!”が、2015年7月4日(予選)/5日(決勝:8時間)、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。富士スピードウェイは、FIA国際公認サーキットでは世界最長のロングストレート(1450m)とアジアで最もテクニカルな後半セクションを組合わせた高速サーキットであり、スーパー耐久シリーズ最長となる8時間耐久レースで争われるため、マシンにかかる負担はシリーズ最大となり、マシンの速さだけではなく、チームの総合力が問われるレースとなる。
参加台数も全クラスを合わせて今季最大56台となり、その中でも、DIJON Racingが参戦するST4クラスはこのレースで23台ものエントリーを集める激戦区となった。DIJON Racingは今回のレースに、エースドライバーのTakamori博士、SUPER GT参戦へ向けたテスト参戦として湯澤翔平、ST4クラス優勝経験のある北川剛、そしてDIJON Racing育成プログラム出身ドライバーの富田竜一郎の4名で挑んだ。
■7月3日(金) フリー走行
前回のレース(スーパー耐久2015 第2戦:スポーツランドSUGO)では、決勝レース中に起きた車両保管場所での車両全損事故でマシンの修復は不可能となり、車両交換してレースに臨むことが余儀なくされた。そのため、2013年スーパー耐久シリーズに参戦した車輌を急遽、仕上げ直して、富士スピードウェイに持ち込んだ。そのため、車輌完成がギリギリとなり、金曜日の占有走行はチェック走行をメインとした走行プログラムが組まれた。
しかし、不運は続き、占有走行2本目に予期せぬマシントラブルが発生する。走行中に部品破損が原因でエンジンルーム火災が起き、ドライバーの必死な消火活動によりマシンは原形を保つものの走行は不能となる。メカニックは原因を解明し、必死にトラブル修復を試みるが、車体ハーネスの交換作業が必要となり、必死に修復作業を行うが、走行時間内にマシンを仕上げることが出来ず、この日はほとんど走行する事が出来なかった。
メカニックの作業は夜遅くまで続けられ、チーム間を越えた全国のレース仲間からインテグラの修復部品が集められ、メカニックの必死な修復作業により、夜中の3時過ぎにはマシンの修復も完了した。昨日に引き続き、ギリギリのタイミングで土曜日午前に行われるフリー走行へ参加する見通しがついた。
■7月4日(土) 公式予選
メカニックの懸命な作業により、マシンも完全に修復され、10時40分から開始されたフリー走行には富田選手がコースイン。しかし、またもや予期せぬ部品破損により走行不能となり、予選に向けて十分な走行を行う事ができなかった。
午後の予選が開始されるまでにマシンの修復は完了し、Aドライバー予選はTakamori博士が担当。低気圧の影響で富士スピードウェイの天候は不安定で小雨が降ったり止んだりと微妙な天候。路面は所々乾いているセミウェットコンディションのなか行われた。
しかし、このマシンに初めて乗るTakamori博士はトランスミッションの不調を訴える。5速と6速シフトが使えない。高速サーキットである富士スピードウェイでは致命的なトラブルに見舞われたTakamori博士であるが、経験豊富な技とアイデアを駆使して、手負いのマシンに悪戦苦闘しながらも、2分04秒078をマークし、辛うじてST4クラス17番手でAドライバー予選を通過させた。
Aドライバー予選が終了してから30分後には、Bドライバー予選が行われるが、その間に天候は崩れて小雨が降り続く状態となり、路面は完全にウェットコンディション状態。その間、ピット内ではBドライバー予選に向けて、メカニックはトランスミッションの調整を必死に行う。いつ霧が出て赤旗が提示されてもおかしくない状況の中、Bドライバー予選が開始された。
湯澤選手はコースインしてから徐々にペースアップしていく。計測8周目に自己ベストの2分11秒478をマークし、ST4クラス19番手でBドライバー予選を通過する。決勝グリッドは、A・Bドライバーの予選タイムを合算し、DIJON Racingエンドレスワコーズ#48は、ST4クラス19番手(総合42位)からスタートすることとなった。
続いてCドライバー予選が行われる。路面コンディションは変わらずウェットのまま。ベテランの北川選手は、クレバーに2分11秒112を計測6周目にマークし、クラス8番手で予選通過を果たした。この日最後の走行となるDドライバー予選。富田選手は2分11秒943をマークし、ST4クラス9番手で予選を通過。DIJON Racingの全ドライバーは手負いのマシンに苦慮しながらも、辛くも予選通過を果たした。
■7月5日(日) 決勝レース(8時間)
決勝レースは今期最長の8時間、マシンは朝8時55分にピットから決勝グリッドへと向かう。朝から降雨は続き、路面はウェットコンディション。本来であればフォーメーションラップを経てからのスタートであるが、降雨のためセーフティーカー(SC)スタートが決定する。10時からSCカー先導で隊列のまま2周すると、まもなくSCカーはピットに戻り、実質的にレースがスタートとなった。
スタートドライバーを務めた湯澤選手は好ペースで周回を重ね、徐々にポジションを上げていく。18周を過ぎたあたりから徐々に路面が乾きだしてきたため、レインタイヤではペースが厳しくなってきた。そこでDIJON Racingは予定より早く25周で最初のピットストップを行う。
ピットイン直前の25周目にST4クラス7位まで順位を上げた湯澤選手から北川選手にドライバーチェンジ。タイヤはレインタイヤからスリックタイヤへ交換。ピットインの間にクラス17位となるが、北川選手は2分02秒~03秒台のラップを刻み、33周目にはクラス10位までポジションを上げてきた。しかし、この後、ブレーキがきつくなってきたことで制動距離を多く取らざるを得なくなったため、ペースを保つことができずに、ポジションを13位に落としてしまう。
周回も60周を迎えた頃、コース上では再度、雨が降り出し、路面はウェットコンディションに戻ってしまう。この降雨により、ピットインを行うマシンが多数いたためピットレーンは大混雑。混雑を避けるためにDIJON Racingは北川にピットインを遅らせることを指示する。ベテラン北川選手はスリックタイヤで果敢に走行し、73周目にピットインする。
北川選手から富田選手にドライバーチェンジ。タイヤはレインタイヤへ交換し、ポジションキープのまま戦列に復帰した。富田選手がコースインして間もなく、コース上に霧が発生し視界が悪くなったため、SCが導入される。しかし、このSCが入った場所がDIJON Racingエンドレスワコーズ#48には不利に働き、前車とのギャップが1周差になってしまった。
天候が回復し、SCはピットイン。レースは再開されるが、周回数が100周を越えてきたあたりから、再び路面は乾きだしてきた。富田選手はタイヤをいたわりながらも好ペースで周回し、自身のスティントを終える頃までには再度ポイント圏内まで順位を上げてきていた。富田選手は113周を終えたところでピットイン。
ドライバーはスタートドライバーを務めた湯澤選手へ交代する。この時点でレース開始から4時間を経過、レースもようやく中盤に差し掛かってきた。これまで順調にレースを進めてきたDIJON Racingエンドレスワコーズ#48だったが、湯澤選手に交代して間もなく、エンジントラブルによりコカコーラコーナーアウト側のエスケープゾーンにマシンを止めてしまう。DIJON Racingエンドレスワコーズ#48はオフィシャルの手によってリペアエリアへと運ばれた。
リペアエリアではメカニック総出でエンジン交換作業に取り掛かる。時折雨の降るなか、メカニックの必死なエンジン交換作業は2時間弱で終了し、マシンはようやくピットまで戻ってきた。しかし、リペアエリアでは、マシンは完全に修復することはできないため、この後も、安全走行に問題ないレベルまでマシンはピットで修復される。
レースも残り時間30分程度。センサー類が壊れたままでガス補正、ブレーキアシストが無い状態のため、経験豊富なTakamori博士がステアリングを握ることに。Takamori博士は何とかDIJON Racingエンドレスワコーズ#48をチェッカーへと導き、8時間レースのチェッカーを受けた。しかし規定周回を満たすことができず、残念ながら完走扱いとはならなかった。
今回のレースはトラブルに見舞われることが多く、非常にタフなレースウィークとなってしまいました。しかし、そんな状況にあってもチーム一丸となり、最後まで望みを捨てず全力で戦っていった事で、得る事ができたものも非常に多いレースでした。DIJON Racingは第4戦(オートポリス)は欠場となるため(他レース日程と過密で機材調整つかず)、次のレースは第5戦(岡山)となります。今回の雪辱を遂げるべく、チーム一丸となって頑張りますので、引き続き皆様のご声援をよろしくお願い致します。
