スーパーGTシリーズ第4戦レースレポート
48号車『DIJON Racing IS GT-R』(Takamori博士/千代勝正)
GT300クラス 予選13位 決勝11位
2013年7月27〜28日の2日間、2013 AUTOBACS SUPER GTシリーズ第4戦『SUPER GT SUGO GT300KM RACE』が宮城県村田町のスポーツランドSUGOで開催された。
7月27日(土)練習走行・予選
天候:曇り
路面状況:ドライ
気温23℃ 路面温度25℃
入場者数 9500人
練習走行
前日、激しく降った雨も収まり、昨夜の雨が乾ききらないスポーツランドSUGOのコース上には所々に濃い霧が発生し、朝からサポートレースの86/BRZレースの練習走行がキャンセルとなるほど深い霧と雨が立ちこめていた。しかしスーパーGTの練習走行が始まる頃には天候も徐々に回復し、セッションは予定通りに8:45に開始となった。
路面はまだ濡れておりウェット宣言が出されたなかで練習走行が始まった。最初にコースインしたのは千代選手。まずはマシンのベースセットを確認する為に数周を走行した後、Takamori博士にドライバーチェンジしてマシンのセッティングを煮詰めていくことに。
セッション中盤には路面も乾き始めて、ドライタイヤを装着。Takamori博士は、順調にタイムを更新し、1分23秒104までタイムを締めてきたところで千代選手へ交替。千代選手は1分22秒592をマークし首位に浮上、幸先よいスタートで最初のセッションを終了した。
公式予選Q1
定刻通り、14:00にGT300クラスQ1スタート。午後になって天候は回復し、コースコンディションはドライとなり、予選Q1セッションは行われた。DIJON Racing IS GT-RのQ1アタックドライバーは千代選手が担当。千代選手はコースインして、すぐに1分24秒473をマークし2番手につけるが、マシンのセッティング変更を無線で訴えてきたため、直ぐにピットインすることに。
予選Q1終了まで残り時間が約6分で、マシンセッティングを変更して再びコースへ千代選手を送りだす。ピットインの間に順位はQ1脱落ラインの21番手まで落としてしまうが、残り時間約4分のところでアタック を再開した千代選手は1分21秒631をマークしタイムを更新し、再びGT300クラス3番手へ浮上する。更にアタックを続けるもタイム更新はならず、3番手でQ1を突破した。
公式予選Q2
インターバルを置いて行われたQ2セッションはTakamori博士が担当。Q2も定刻通り14:40スタート。13台中2番目にコースインした48号車は計測2周目からアタックを開始し、序盤、Takamori博士は1分25秒463をマークし3番手につける。5周目には、1分23秒814までタイムを縮め10番手のポジションであったが、セッションが終了する頃には、ライバル勢のタイムアップもあり、48号車は、13番手でQ2セッションを終えた。
決勝 7月28日(日)
天候:曇り/雨
路面状況:ドライ/ウエッ ト
気温:26度 路面温度:40度
入場者数 26500人
フリー走行
天気予報では雨の確率が高くウェットコンディションが予想されるなか、午前9時のフリー走行開始のころからは青空が見え始め、コースコンディションはドライの中決勝前フリー走行が行われた。DIJON Racingはこのセッションでレースに向けた最終確認を行い、千代選手がGT300クラス首位となる1分22秒376をマーク。決勝に向けて仕上がりの良さをアピールした。
決勝レース
車両がスターティンググリッドに並ぶ頃には、夏の強い日差しが照りつけ、青空の中、決勝レースは定刻通り14:00にフォーメーションラップがスタート、セーフティーカーがPITロードへ向かい、300kmのレースが始まった。
決勝レースのスタートドライバーを担当した千代選手はオープニングラップで11位まで順位を上げ果敢な走りで上位をうかがうが、狭いコース幅に加えGT500勢の接近もあって中断グループは混戦模様。なかなか順位を上げる事ができない。
燃費走行で出来る限りピットインのタイミングを引き延ばした千代選手はピットイン直前の42周 目には首位まで浮上し、44周目にDIJON Racing IS GT-Rはピットに入り、ドライバー交代と給油、タイヤ交換を実施する。
しかし、ピットインして作業中に不運にもエアジャッキにトラブルが発生し、大きくタイムロスすることに。Takamori博士に交替し、48号車がコースへ復帰した時には順位をGT300クラス18番手まで大きく後退してしまう事に。
Takamori博士のピットアウト後したころから徐々に雲行きが怪しくなり、今にも雨が降り出しそうな空であったが、まもなく雨粒が落ちてきた。雨粒は段々と激しくな り、メインスタンドでは傘が多くなってきた。突然の夕立にレース展開は大きく変わる。雨は激しく降ってみたり、弱まったり、状況判断が難しい。
路面状況はドライでは無いが、雨量は多くはなく、スリックタイヤのままか、レインタイヤに変更するかの判断を迫られた。サーキット周辺には大雨注意報がでていたが、普段からSUGOを走りつくしているDIJON Racingは、雨はこれ以上強くなら無いと判断し、念のため、ピットにはレインタイヤを準備するも、チームはそのままスリックタイヤでレースを続行させる事を決断。
Takamori博士は滑りやすい路面の中、スリックタイヤで果敢にドライブし、好ペースで周回を重ね、着実に11番手まで順位を回復する。レースも残り僅かとなってきた頃には10番手を走る#10 SLSの直後にまで接近し、ラストアップには、#10のスリップを抜け、抜きに掛かるもチェッカーフラッグが示され、コンマ3秒足らず11位に甘んじる事に。
僅差でポイントを逃した事は非常に残念ではあるが、ドライバー及びチームスタッフ全員が力を出し合い、次の鈴鹿ラウンドに向けて手応えを掴んだレース内容であった。
次戦のSUPER GT Rd.5は8月17日〜18日に『Pokka Sapporo1000km』が三重県の鈴鹿サーキットで開催され、DIJON Racingでは、48号車『DIJON Racing IS GT-R』(Takamori博 士選手/千代勝正選手)に、第三ドライバーとして田中勝輝選手が加わり3人ド ライバー体制で戦う予定です。引き続き皆様の応援よろしくお願い致します。
