DTMドイツツーリングカー選手権は、5月18日にスタートする第2戦ブランズハッチに向けて、車載ライティングシステムを装着することになった。今季から導入されたオプションタイヤを装着している時に使用される。
今季からDTMでは、F1でも使用されているようなDRS(ドラッグ・リダクション・システム)とハンコックのオプションタイヤを使用することになり、第1戦ホッケンハイムではその恩恵もあり昨年に比べて多くのトラック上でのオーバーテイクが見られた。
ただ、DTMからのリクエストでハンコックが製作してきたオプションタイヤは、コース外からでもファンがどのタイヤを使用しているか判別できるよう、イエローのストライプが入れられていたが、これが判別しづらいという意見が続出。タイミングスクリーンやテレビ中継の画面でも、オプション使用時の表示を出す予定だったが、表示に失敗する場面が見られていた。
タイヤのサイドウォールにカラーラインをペイントし、タイヤの種類を判別する方法はF1やアメリカのインディカー・シリーズでも実施されているが、DTMの場合はツーリングカーレースのためタイヤのプロファイルがフォーミュラに比べはるかに低く、フォーミュラに比べ細いラインしかペイントすることができなかった。
シリーズのプロモーターを務めるITRでは、これらの意見に応え第2戦ブランズハッチから、各車のサイドにオレンジ色のライトを装着することを決定した。このライトは、オプションを装着した際に点灯し、ピットインを行い通常のタイヤに戻すと消灯するという。
「我々は現場で観戦しているファンにも、テレビで見ているファンにも同様に情報を伝えなければならないし、楽しんでもらわなければならないんだ。彼らにはもっとレースをクリアに伝えなければならない」と語るのは、ITR代表のハンス-ベルナー・アウフレヒト。
「ホッケンハイムのレースでは、オプションタイヤのイエローのラインをくっきり見ることは実質不可能だった。我々のテレビ解説者でさえ難しかったんだからね」
「我々はDMSB、ハンコックと協力して、LEDライトを使ったりすることも検討している。これによって、ブランズハッチでは事態が改善していることを望むよ」