2012年のシーズンが終了したばかりのDTMドイツツーリングカー選手権だが、既に来季に向けてのドライバーテストが早くも開始されたほか、BMWが早くも来季の陣容を発表。新たにマルコ・ウィットマンがレースドライバーとしてBMW陣営に加入した。
第一弾として、2日にスペインのモンテブランコで開催されたテストで、アウディは8名のドライバーを招待。テストは昨年モデルのA4 DTMが使用され、元ホンダ/スーパーアグリF1のテストドライバーで、フォーミュラ・ニッポンのテストも行ったジェームス・ロシターをはじめ、イタリアGTで活躍したアンドレア・ソンビコ、スカンジナビアツーリングカー選手権の優勝者ヨハン・クリソファションらのベテランドライバー勢に加え、若手のGP3からはニコ・ミューラー、F3からはウイリアム・ブラー、トム・ブロンクビストとラリー王者カルロス・サインツの息子、カルロス・サインツJr.の計8名がテストに挑んだ。
一方で、12月の2週目には3メーカー合同テストがポルトガルのエストリルサーキットで開催されるが、その枠内でBMWは、新チームであるBMWチームMTEK用のドライバーのテストを行う。GP2に参戦していたルカ・フィリッピが初めてM3 DTMのステアリングを握るほか、前回もテストに招待されたマキシム・マルタンも再度テストを受ける事が決定している。そして、今季のBMWスポーツトロフィー(BMW独自のプライベートドライバーに対しての表彰で見事1位を獲得したイタリア人のトーマス・ビアッジがテストドライブの権利を獲得した。
また、1日に行われたBMWスポーツトロフィーの会場では、BMWチームMTEKのドライバーとして昨年までユーロF3で活躍したマルコ・ウィットマンの加入が明らかにされた。昨年からDTMのテストを行ってきたウィットマンは「2013年から正式にDTMに参戦できることになり、非常に嬉しく思うと同時に、楽しみにしているよ」とコメントした。BMWはMTEKのドライバー以外は、2012年と変わらない体制となっている。
一方、メルセデスのテストドライバーのラインナップはまだ発表されてはいない。今季いっぱいで引退したスージー・ウォルフとデイビッド・クルサードの後釜は追加せず、6台体制になるのではないかという噂も流れている。
来季に向けて、ドライバーのラインナップが大きく変わると予想されているのがアウディのみと
言われているが、シートを狙うドライバーは限られた短時間のテストで、どれだけマシンへの順応性や理解度が示せるのかが試されるだろう。