DTMドイツツーリングカー選手権第9戦は29日、オランダのザントフールトで決勝レースが行われ、ランキング2位のアウグスト・ファルファス(BMW M3 DTM)が優勝を飾るも、マイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)が2位に入り、今季チャンピオンを決めた。
前日の予選ではマルコ・ウィットマン(BMW M3 DTM)がキャリア初のポールポジションを獲得。チャンピオン争いを展開するファルファスとロッケンフェラーが2〜3番手につけたが、迎えた29日の決勝スタートでは、1コーナーでファルファスがウィットマンをパス。ロッケンフェラーを突き放しにかかる。
しかし、ロッケンフェラーも直後にウィットマンをかわし2番手へ。レースはふたりのマッチレースの様相を呈す。2回のストップを経て終盤までふたりの位置関係は変わらなかったが、残り6周というところでディルク・ヴェルナー(BMW M3 DTM)がジェイミー・グリーン(アウディRS5 DTM)と接触しクラッシュ。セーフティカーが導入される。
レースは残り1周で再開されるが、ファルファスが最後までリードを守りきり優勝。しかし、ロッケンフェラーが2位をしっかりと確保し、最終戦を残して2013年のDTMチャンピオンに輝いた。3位にはティモ・シャイダー(アウディRS5 DTM)が入り、メルセデス勢の最上位はゲイリー・パフェットの9位となった。
「すぐには信じられないくらい嬉しいよ」とレース後ロッケンフェラーは語った。
「チャンピオンという肩書きはそれほどまでに重いものだからね。こういう瞬間、いろんなものが思い出される。DTMのキャリアの初期、どれほどの困難があり、一生懸命働いたことか。一緒に働いてくれたすべての人に感謝したい」
一方、優勝を飾りながらもロッケンフェラーに戴冠を譲ったファルファスは「レースは見た目ほど簡単じゃなかった。最初はロッケンフェラーを突き放そうとしたけど、タイヤがドロップしてきて、彼に追いつかれはじめてしまったんだ」と語る。
「マイク・ロッケンフェラーにはおめでとうと言いたいよ。ふさわしいタイトルだ。彼は素晴らしいシーズンを送ったからね。脱帽だよ。でも、僕のDTMの2年目のシーズンは非常に強さをみせることができた。何の不満もないし、チームに感謝している」