DTMドイツツーリングカー選手権バレンシアは2日、決勝レースが行われ、マティアス・エクストローム(アウディA4 DTM)が優勝。アウディ勢が表彰台を占めると同時に、3位に入ったマルティン・トムジク(アウディA4 DTM)が今季のチャンピオンを決めた。
予選ではタイトルを争うブルーノ・シュペングラー(メルセデスベンツCクラス)とともに下位に沈み、タイトル獲得はないかと思われていたトムジク。迎えたレースでは、ポールポジションからスタートしたエクストロームがリード。フィリペ・アルブケルク(アウディA4 DTM)、デイビッド・クルサード(メルセデスベンツCクラス)と続く一方で、後方ではトムジクが1周目にして6番手にジャンプアップを果たした。
早めにピット作業を済ませたトムジクは、各車がピット作業を終えてコースに復帰すると、3番手に浮上。そのまま43周のレースを走りきり、エクストローム、アルブケルクに続く3位でフィニッシュ。2001年に初めてDTMに参戦して以来初となるDTMチャンピオンを決めた。
「信じられない気分だ。シーズン開幕時には、誰も僕がタイトルを争うだなんて思わなかっただろうね。でも今、僕はチャンピオンだ。最後の数周は本当に長かったよ。チェッカーを受けて夢を叶えるまで本当に待ち遠しかった」と喜ぶトムジク。一方、優勝したエクストロームも「マルティンはこれまで11年間知っているけど、不運に見舞われ続けて来た。彼がタイトルを獲れて嬉しいよ」と同僚の王座獲得を喜んだ。
ランキング2位につけていたシュペングラーは、同じく後方から8位でフィニッシュ。しかしトムジクのタイトル獲得を阻むことができなかった。「タイトルは今日決まっただけで、僕らはポイントを取りこぼしすぎていた。ハードに攻めてきたけど、今日はそこまでできなかった」と敗因を語った。