19日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで幕を開けた第2回F1合同テスト1日目は、フォース・インディアをドライブするニコ・ヒュルケンベルグがトップタイムをマークした。
ロータスが合流し、全11チームが顔を揃えた今年2回目の合同テスト。舞台はこの日の最高気温が20度(路面温度30度)と温暖なバーレーン・インターナショナル・サーキットに移したが、初日は走り始めと周囲を砂漠が覆うサーキットとあって、ダスティな路面の掃除からスタートすることになった。
セッションが30分遅れてのスタートだったため、予定を押して17時30分にチェッカーが振られた初日のセッション。そのなかで幸先良くトップタイムをマークしたのは、フォース・インディアVJM07を駆るヒュルケンベルグだった。午後のセッションでソフトタイヤを履いたヒュルケンベルグは、昨年のバーレーンGPでウイナーのセバスチャン・ベッテルが記録した決勝のファステストラップを約コンマ1秒上回る1分36秒880をマークした。
2番手はフェラーリF14 Tをドライブしたフェルナンド・アロンソ。彼は、セッション開始直後にオイル漏れからピットで白煙を上げるシーンもあったが、一日を通して64周をカバー。ブレーキ・バイ・ワイヤのリヤブレーキングシステムをファインチューニングすることに勤めたほか、マシンバランスの最適化などの作業を進めている。
前回のヘレスで好スタートを切ったメルセデスは、今回もルイス・ハミルトンが初日3番手と好調を維持。74周を走ったメルセデスは、レースコンディション下でのハードタイヤの最適化を目的に20周のスティントを2回ほど実施。最後はブレーキトラブルで早めに走行を切り上げることとなったが、チームは明日のテストに影響はないとしている。
午前中にタイムシートのトップにつけたマクラーレンは、ケビン・マグヌッセンがこの日2番目に多い81周を走破。総合4番手につけ、トップ4のうちの3台をメルセデスユーザーが占める形となった。
一方、前回のヘレスでトータル21周と苦しんだレッドブルは、朝からガレージをシャットアウトしてトラブル回避へ入念な準備を施したが、セッション終盤にリヤのブレーキトラブルからスピンアウト。トータル14周とまたしても難しいスタートとなったが、チームはこの日のトラブルがヘレスのものとは無関係だとしており、明日以降のテストに期待をつなげている。
5番手ベッテルに続いたのは、ザウバーのエイドリアン・スーティル。ルノーユーザーで唯一、他のライバルと対等の周回数を重ねたケータハムのロビン・フラインスが7番手につけたが、タイムはトップから5秒半以上の遅れ。また、同じルノーのパワーユニットを搭載するトロロッソはオイル漏れが原因でわずか5周、話題の2本牙ノーズをようやくテストデビューへとこぎ着けたロータスも8周と十分には程遠い周回数で最下位に沈んだ。
ウイリアムズとマルシャはいずれもノータイム。前回のヘレスで好調だったFW36・メルセデスは、燃料システムのトラブルに見舞われ、パワーユニットを取り外す必要に迫られてしまった。ジュール・ビアンキがドライブする予定だったマルシャMR03はITの設定問題で3周に終わっている。
明日のテスト2日目は、ケータハムの小林可夢偉が登場する。