フォーミュラ・ニッポンの2009年ルーキーオーディションが30日、富士スピードウェイでスタートし、午前10時から2時間の走行が行われた。4台(うち1台はトヨタのエンジンテスト車)が参加したこのセッションでは、HFDP RACINGのマシンを駆った09年全日本F3 Nクラス王者の山本尚貴がトップタイムをマークした。
この日のルーキーオーディションには、山本、中山友貴、そして今季ユーロF3に参戦したTDPドライバーのヘンキ・ワルドシュミットが参加した。また、トヨタエンジンのテストとして伊藤大輔がチーム・ルマンのメンテナンスするマシンをドライブしている。
午前10時からスタートした走行では、山本が今季塚越広大がドライブしたHFDPの10号車を、中山がチャンピオンカー、ロイック・デュバルの31号車を、ワルドシュミットが国本京佑が使用した7号車をドライブ。昨日からの雨がまだ残り、ウエットコンディションの中で始まった。
走り始めは路面が濡れていることや、初めてのFN09のドライブということでルーキードライバーたちは慎重にペースを上げていく。路面が少しずつ乾いてきたいこともあり、序盤は1分43秒台だったラップタイムも、走行1時間を過ぎる頃には一気に上がってきた。
残り時間30分を切った頃にはかなり路面も乾いてきたため、ストレートでは水のあるところを探すような状況に。残り15分近くになったところで、山本がホワイトラインの入ったスリックを装着。いったんピットインし車高を下げコースインし、1分31秒236というタイムで午前のベストをマークした。
2番手は31号車の中山。3番手はワルドシュミットとなったが、「バランスは良い」と語っており、午後どれほどペースを上げるかが注目される。伊藤はセッション中、終始エンジンテストのメニューをこなし、1分35秒938で4番手だった。
この日のオーディションにはHFDP、NAKAJIMA RACING、チーム・ルマンの3チームが参加しているが、他チームの関係者も多く見られ、また塚越、石浦宏明、井口卓人らドライバーも多く見られた。また、08-09シーズンのA1グランプリにチーム・オーストラリアから参戦したジョン・マーティンも姿を見せている。